【クリムゾンクラン】裏稼業クランのプリンセス。

10話 ページ11

sideA

パソコンから手が届く位置にハンモックを置いてる。

仮眠する時に使うんだけど、

シャオが寝てる…

寝てはないけど。

シャオ｢構え。｣

A『甘えん坊さん。』

シャオ｢五月蝿い。構え。｣

シャオの頭を撫でる。

あ、電話。

A『ちょっと待っててね。』

シャオ｢耳栓する。｣

行くなって事？

耳栓して懇願するような目で私を見ないで。

A『あぁ、貴方か。何用かな？』

昼寝用の薄めのタオルケットをかける。

【裏オークションで】

シャオのお腹あたりを叩く。

寝そう。

うとうとしてて可愛い。

A『生きてる奴？』

【生死は問わない。】

ふーん。

調べるか。

シャオ｢…!!｣

ちょっとだけ待っててね。

【誰かと居るのか？】

A『さぁね。生きてるのが2頭納品済みだね。』

【出品者は？】

A『裏オークションに匿名や偽名以外に使う奴居るかね。』

【頼む！】

はぁ。

A『料金上乗せするよ。』

【構わない。】

A『払わなかったら家族諸共の命をもらうからな。』

当たり前だ。


シャオ、大人しいなぁ。

仕事だから待っててくれるのかな？

可愛い。


A『期日までに払わなかったら、ね？』

切った。

A『シャオ〜、お待たせ〜。』

いじけてる！

A『シャオ〜？』

耳栓取らないし。

チャイムが鳴った。

A『誰かな…ちょっと待っててね。』

頭を撫でて下へ降りる。

モニターを見ると

レオン｢ハロー。｣

わーを。

A『女に追い出されたの？』

レオン｢違う違う。呑も。｣

ん？

A『まあ、良いけど…』

ドタドタドタと大きい音で階段を下る音がする。

シャオ｢…触るな。｣

あらあら。

レオン｢なーに？構ってもらえなかったの？カワイソー。｣

微塵も思ってないだろ。

シャオ｢…｣

レオン｢あ、シャワー借りていい？雨すごくて。｣

A『あっちね。』

レオン｢分かってるー。後で多分ルカも来るよ。｣

なんで？

今日クエストあるっけ？

またチャイムが鳴った。

A『ホントに来た。』

ルカ【雨宿りも兼ねて酒呑み始めよう。】

A『今、レオンが入ってるからとりあえずタオルドライしてて。』

ルカ｢すまない。｣


A『シャオは良い子で待ってたのにねぇ。』

ムスッとしてて可愛い。

A『もう少し待っててね。』

シャオ｢やだ。｣

わを。

A『よしよし。』

わしゃわしゃ撫でたら

シャオ｢もっと。｣

おねだりも可愛いのかよ。

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