heartburn【国見英】 (ページ3)

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いつから好きだったんだろう。

そのきっかけが思い出せない。

ただ気づいたらこうして毎日、国見に絡んでいたわけだ。

多分向こうは鬱陶しいとか思ってるけど、私の位置なんてそれくらいで十分さ。

きっと出会った時から、本能的に気になっていたんだ。

国見を見ると心臓がぎゅっとなった。胸騒ぎがした気がして、いつの間にかこうなっていた。

好きで、好きで、好きで。

案外私の心の中はシンプルだ。

"国見の一番になりたい"

そんな可能性の低い願いを、私はずっと持ち続けている。

綺麗な横顔も、無気力な態度も、ごくたまに見せる笑顔も。

あいつの全部に惚れた、私の負け。

『好き……』

もう何十回と言ったかわからない、そのありふれた言葉を口にしてみる。

誰にも届かないまま空に消えていくそれが、今は少しだけ心地よかった。

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