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それから程なくして救急車が到着した。
春千夜は、大袈裟だとかなんだとかって騒ぎながら、私とココくんに無理やり救急車に乗せられた。
こんな時まで痩せ我慢しないでよバカ。
私は一緒に乗ったけど、ココくんは他の梵天の人達のことがあるからと言って、あの場に残った。
みんなが何処にいるのか、無事なのか。
今私たちの周りで何が起きているのか。
心配と不安で押しつぶされそうな私は、ただひたすらに春千夜の手を握るだけで。
「……っ、お前手握る力強すぎ」
こんな時までこの人は笑ってるんだ。
痛い思いをしたのは春千夜の方なのに。
私はどこも怪我してないのに。
何で私なんかを励ましてくれるの？
『春千夜、怪我治ったらまた出かけよう』
「なんだ急に………」
『今度は二人で出かけよう？部下さんなしで、二人きりで。春千夜の運転ね？それも、車じゃなくてバイクがいい』
「あ？…………なんでまたバイクなんだよ」
『だって風が気持ちいいから。それに私バイク乗ったことないの。ね、持ってるでしょ？乗せてよ』
私は春千夜の手をぎゅっと掴んだまま、元気になった先の話をする。
だって、明るい話でもしていないと、今のこの状況に挫けそうになる。
未来の話をして気を紛らわすことしかできない。
「……っ、仕方ねぇから乗せてやる。言っとくけど俺、女乗せたことねぇから、な……」
春千夜は応急処置を受けながら時折、痛みに耐えるように顔を背け、それでも言葉を続ける。
『じゃあ私が初めてか……。なんか照れるね』
「馬鹿言ってんじゃねぇよ」
こんな時でも無理して笑う顔は、見ているだけで切なくて苦しい。
いつしか大好きになったその笑顔が、今は私の心を抉るだけ。
『春千夜……』
名前を呼べば、心配するなと言いたげに私の頬を撫でるから、何も出来ない私はもっと切なくなった。
今はただ、春千夜の無事を祈るだけ。
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蜜柑(プロフ) - 夢見心音さん» 夢見心音さん、コメントありがとうございます✨もっと素敵なココくん・春千夜を書けるよう頑張ります✨ (2022年2月23日 10時) (
レス) id: 6c0400a92a (このIDを非表示/違反報告)
夢見心音(プロフ) - ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ好きです (2022年2月23日 2時) (レス) @page34 id: 6c0a89f163 (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - 決して器用ではないけれど不器用で一途な一くんが大好きです💛💛💛 (2021年11月5日 16時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - ちえさん» ちえさんまたコメントありがとうございます！決して器用じゃないけど心配性で一途で神経質なココくんが好きです✨ (2021年11月2日 23時) (レス) id: 6c0400a92a (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - そんなココちゃんの不器用部分も含めて全部大好き君のことが好きなんだ (2021年11月2日 18時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜柑 | 作成日時：2021年9月17日 18時
