上善水の如し［ONE PIECE］ (ページ22)

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第20話ページ22

プレイズ上等官との通話を切って、考えてみた。

父ドラゴンの行方とルフィ・スモーカーの戦い。

どちらが大事だろうか？

私はこの２つを天秤にかけることにした。

ドラゴンの捜索は、政府直々の任務だ。

サボりがバレればワンチャン死ぬ。

しかし誤魔化す方法ならいくらでもあるのも事実。

いざとなれば探したけど収穫ナシです！と言い逃れることもできる。

反対にルフィとスモーカーの戦いはどうだろう。

ルフィには久しぶりに会ったから、もう少し一緒にいたい。

それにこの2人の戦いは実力差があって面白くはないものの、ルフィの成長をはっきりと感じ取ることができて嬉しくなる。

決めた。

これはルフィの戦いを見守ろう。

会わなくちゃいけない父と滅多に会えない弟なら、弟の方が優先だ！！！

異論は認めない！！

「つーことで、観戦観戦…」

プレイズ上等官にバレたら何を言われるか分かったもんじゃないが、多分大丈夫。

バレなきゃオールオッケー。

気づくと、ゾロとたしぎの決着はついていた。

たしぎは無傷だが、ゾロが勝ったようだ。

「へぇ、意外と女の子には優しいんだ」

そういうプラスな面は個人的に評価は高い。

ルフィの仲間としても申し分ないな(謎目線)。

ゾロはサンジの後を追って走って行った。

ルフィは未だにスモーカーとわちゃわちゃしている。

何とか逃げようとするが、スモーカーがその隙を与えないのだ。

クソぅ、スモーカーめ………！

「この外道！もう許してあげてよ！」

「「お前はどっちの味方なんだ！」」

もちろん両方の味方だ。

しかしこうして私の話にツッコミを入れるくらいにはまだまだ余裕があるらしい。

………と思っていた矢先に、

「うわぁぁぁぁぁ！！！」

「3000万ベリーの賞金首が……フン、悪運尽きたな」

スモーカーがルフィを押さえつけ、十手に手を掛けた。

「……！！」

「ん…？」

フードを深く被った男が、スモーカーの手を止めた。

雷の光で、顔がはっきりと分かる。

ドラゴン(私のターゲット)だ。