上善水の如し［ONE PIECE］ (ページ35)

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第32話ページ35

「ウソよ…ウソ！あんな常識ある人がルフィのお兄さんなわけないわ！」

「俺はてっきりルフィにわをかけた身勝手野郎かと…」

「兄弟って素晴らしいんだな」

「弟思いのいいやつだ…！」

「わからねぇもんだな…海って不思議だ」

「ちょっとみんな……」

エースが去った後、麦わらの一味は口々に言いたい放題言った。

普段のエースを見ているとルフィそっくりだけど、

ここだけ切り取ってみると確かに出来た兄だ。

「Aはこれからどうするんだ？」

「そうだねぇ……まずはユバを目指そうかな。正確にはその道中にある砂漠に用があるんだけど」

「ユバに……？」

水色の髪の女の子が私の言葉に反応した。

この子の顔、なんかどこかで見たことある気がする…。

「そう。あ、自己紹介がまだだったね。私の名前はモンキー・D・A。ルフィの実の姉で、海衛府下等官です」

「「か、海衛府～～～～！？」」

「海賊じゃねぇのか！？」

「お、俺たち捕まるのか…？」

「おいお前ら、落ち着けって！」

「Aすゎんは味方ですよね～～」

いやまぁ、味方ではないけど。

「少なくとも今は敵対するつもりはないかな。ここに来たのは海賊討伐のためじゃないしね」

「じゃあ、なんでここに…？」

小さな青鼻のトナカイが、目に涙を溜めたまま聞いてくる。

私、そんなに怖いだろうか？

「最近アラバスタの様子が変だっていうから、ちょっと調査に…」

「！それは…「それ海賊の仕業らしいぞ！今から俺たちもそいつを殴り飛ばしに行くんだ！」…えっ！？」

水色の髪の女の子の言葉を遮って、ルフィがそう言った。

てか、海賊の仕業？？

この辺って確か、王下七武海のサー・クロコダイルが縄張りにしてなかったっけ？

「……まさか、まさかね……」

それなら契約違反だ。

即刻インペルダウン行きだぞ？

クロコダイルは七武海が召集されるとき、毎回ちゃんと来るって話を聞いたことがある。

律儀で真面目なやつだと思ってたけど…

「一応聞くけど、その海賊って……名前は？」

「クロコダイルだ！！！！」