第伍話 ページ8
?サイド
俺は遂に最終選別の会場まで来てしまった
どうしよう、俺、此処で、死ぬ
まだ可愛い女の子とも会えてないし、付き合えないし、結婚出来ないし
じいちゃんには叩かれるし、兄貴には相変わらず無視されるし
あれ、最近の俺全然良いこと無くね?
俺泣くよ?ねえ、せめて良いこと一つくらいあってもいいじゃん
「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ俺今日が命日だわ。せめて最後に可愛い子を拝んで死にたい」
そんなことを思っていると
『うわぁ。藤の花が沢山咲いてる。きれー』
そんな声が聞こえた
この緊張感のあるピリピリした空気に合わないなんとも余裕で呑気な声
こんな、死ぬかもしれない所に来て、何でそんなことが言えるんだ?
不思議に思ってそちらを見る
其処に居たのは
めっっっっちゃ可愛い女の子だった
ええええええええ!!!!!!!
待って待って待って待って何でこんな物騒な所にこんな可愛い子がいるの?
合わなさすぎる
てか、藤の花に手を添えて微笑んでる姿…
いっそ幻想的で、あの子が女神かはたまた天使に見えてきた
あ、おれ、死ぬ前に可愛い子見れた
これ、ホントに今日が毎日だわ、うん、
そんなことを思っていると、その女の子は一人の男に近寄っていった
……知り合い?
なんだよそれくっそ羨ましいな
その男が無性に憎たらしくなってきた
そして、また俺は俯いて自分の不幸を嘆いた
「あ、あ、あ、本当に俺死ぬわ、一日生き残れても二日目死ぬわ。せめて誰か可愛い女の子と相思相愛になりたかった」
そんなことを言っていたので
俺に近付いてくる人に俺は直前まで気づかなかった
5人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琥珀ーコハクー(プロフ) - きなさこさん» ありがとうございます!!まだ全然話書けてないですけど、そう言っていただけて嬉しいです…更新頑張ります! (2019年9月26日 1時) (レス) id: 48740399e6 (このIDを非表示/違反報告)
きなさこ(プロフ) - 更新お疲れ様です!設定が好きです!! (2019年9月26日 1時) (レス) id: cfdcdd41a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:琥珀ーコハクー | 作成日時:2019年9月25日 2時