【ワールドトリガー】双子の片割れ (ページ23)

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22話ページ23

『......あ』

私が飲み物を買おうとすると、階段から降りてくる人物がいた。私がその人物に気づくとその人は隠す気もなく嫌悪感を露にした。

？「我が物顔で彷徨いてるな。.....近界民(ネイバー)・・・！」

.....そんなこと言われても、もう入ってしまったものはしょうがないし困る。
その恨みを防衛任務で晴らしてほしいな、と思いながら適当に自動販売機のボタンを押す。

『.....そんなに近界民(ネイバー)を恨んでるなら私のこと殺せばいいのに』

おしるこ、と描かれた飲み物を飲みながらそう言ってみた。
.......甘いな。この飲み物はあんまり好きじゃない。

？「.....本部がお前の入隊を認めた以上、おまえを殺すのは規則違反だ」

規則違反、か。
そう言って私を睨み付けてくるその目は視線だけで人を殺せそうだった。

『そう。......ねぇ、じゃあもしも私が君のお姉さんを殺した近界民(ネイバー)だとしたらどうする？』

規則違反だから殺さない？、と私が言い終わる前に目の前の人物は私の胸ぐらを掴んでふざけるなっ！！と声を荒らげた。

その目には先程よりも色濃く、紛れもない確かな殺意が宿っているのが見える。
私はその目を見て鼻で笑い、こう吐き捨てた。

『貴方は復習のために何をしたの？.....ただ近界民(ネイバー)を"無差別"にたくさん殺しただけでしょ。......貴方のしていることは復讐じゃなくて八つ当たりだよ』

図星だからかは定かではないけれど、私を襟を掴む力は弱くなるばかりかどんどんと強くなっていく。

？「・・・・っ、だまれ」

『........』