ある意味奇跡 (ページ40)

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誰も知らないページ40

ノゼル視点

Aの方を見る

令嬢たちに上品に微笑みながら対応する

「ノゼル様、また今度お時間頂けないかしら」

エミルが笑顔で話す

ひかえめな女だ

Aはなぜこの女を選んだんだろう

一見大人しそうだが

あいつが選んだと思うと裏があるように見える

(あのじゃじゃ馬が大人しい女なんて選ぶか？)

人を見抜く力はあっても悪用するような女だからな

この女にもいまいち信用できず警戒してしまう

警戒するに越したことはないがあまりにも人間不信になっているような気もする

適当に流し、Aを探す

早々に引き上げよう

「A」

「………ノゼル様」

1人の女性と話していた

「あら、初めまして。」

誰だ？今まで見たことがない

「ノゼル様、私の姉です」

「………初めまして
Aの兄弟に今まで会ったことがなかったので」

「一昨年嫁ぎました。父に挨拶の際にも会っていないのは当然です
Aの姉、カミラと申します」

「そうか…」

「驚きました
まさかこの子がシルヴァ家に嫁ぐなんて」

「………………」

「そんなことしないと思っていましたので」

冷めた目でAを見る

仲が良いようには見えない

かといっていがみ合っているようにも見えない

ただお互いに無関心に見えた

自身の兄弟を見るAは

全くの無表情だった