ある意味奇跡 (ページ25)

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そう、思い通りにするのページ25

ノゼル視点

今この城にいる使用人

出入りする学者・他国の国使

そして魔法騎士団たち

その全てはAを褒め認めている

「………社交嫌いのお前が文句言いながら

完璧に振舞っていたのはそのためか

流石にどうなんだ」

「ノゼル様、愚かなのがいけないんですよ

あなたはあいつらが浅慮でバカなことを私のせいにするつもりですか？

家柄に執着して自分では何一つできないのが私のせい？

じゃぁ日が落ちるのも私のせいかしら？」

顔を顰める

初めて言葉を交わしたときのことを思い出す

権力、家柄

そんなものなど無価値というのが
この女の思考の根底だ

「ストレスなのよ？

あんなバカな連中らを上手く動かすことも

持ち上げてあげることも

だからせめて

面白いおもちゃで遊ばしてもらうわ

それくらいはいいでしょう？

どうせあの連中ら、あなたを利用することしか考えてないんだから」

王家の名にすがるということか

「ノゼル様

流石に私はあなたとあいつらを同格だとはもう思いません

あなたは曲がらなくとも王族としての役目をご自身で果たそうとしている

引き換え、あいつらはどうかしら」

もう言葉も出ない

「言いましたよね？

ただ何もせずその身分に甘えて

飢える民がいる中平然と肥えている

そんな奴らは家畜だと

だったらそれ相応の扱いをするだけです」