ある意味奇跡 (ページ21)

今日:12 hit、昨日:13 hit、合計:141,333 hit

さぁ、進めようページ21

我ながらうまく考えたもんだわ

そうよ

待ってるだけじゃあのワガママ男絶対時間かかるじゃない

早めに終わらせるに越したことはないんだから

エミル

ちょうどいいのがいたじゃない

一見

控えめで

優しく微笑む

自己主張の激しい女たちの中で

谷間に咲く百合のよう

でも

本当は

したたかで

自分が上に上がるためなら

手段を選ばない

だからこそ

聖母のように優しいフリをして周りをうまく味方につける

ノゼル様たちにあの本性を見破れると思えないし

外面の良さはすごいもの

だからきっとノエル様にも優しくするわ

自分の評判のためにね

ノゼル様の妃

ノエル様のこと考えると心が痛んだわ

少なくともほかの兄弟と一緒になっていじめる奴は絶対嫌だった

だから高慢ちきに王妃の座を狙う女じゃなく

空気を読める天使のような悪魔のエミル

そうよ

万事解決じゃない！！

そしたら私は自由の身！！

あの腹立つ兄弟たちの面倒も

気にくわない男の婚約者の振りも

何もかもから解放される！！

いやったーーーーー！！！

「それで、エミルをティーパーティにもよぼうと？」

「そう！！本当私自分をほめてあげたいわ！！」

定例のニベルとのお茶会

自分の賢さにうっとりしながら話す

でもなんか微妙な表情

「………それはやめたほうがいいと思う」

「何で？私が作戦失敗するとでも？」

「いや、そうじゃなくって」

「エミルの性悪さが受け入れられない？」

「いや、そうでもなくて。

いや、それもあるけど君よりはマシだし」

「なんですと？」

「エミルは勘違いすると思うし

すごく面倒なことになるよ」

「なんでそんなこと言うのよ」

とりあえずこの間でノゼル様はエミルの存在を知ったわ

今度の王族のティーパーティにも呼びましょう

がんばってね

応援してあげる

だから失敗したら承知しないわよ