ある意味奇跡 (ページ19)

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お決まりのパターン？ページ19

ノゼル視点

Aとの契約が始まってから1ヶ月たった

周りの評判はあまり悪くないから(ネブラとソリド以外)うまくやっているんだろう

仕事をこなしつつ私は私のやるべきことをしていくが

気が乗らない

今まで何人も屋敷にきたが、

品がない

学がない

どうも好まない

が、

早めになんとかせねば

今日は珍しくAと一緒に過ごす

無論、互いが望んだわけではない

たまにはこうしないと早々に破局したと思われる

こいつは周りに誰かいると完璧に振る舞う

おかげで周りからは羨ましいとまで言われる

そんなに羨ましいなら代わってやる

そしてこいつの暴言に木っ端微塵になればいい

「今度パーティーがあるから出るように」

「またぁ？何度やればあなたたちは気がすむの？

そんなに暇なら民のために何かしなさいよ」

「忙しい中やるんだ」

会いに変わらず減らず口め

パーティーに出る度に

鬱陶しい

つまらない

文句が止まらない

言いたい気持ちはわかる

私だって好きなわけではない

「今回は王と魔法帝が主催だ

参加しないわけにはいくまい」

「魔法帝も？」

「あぁ。王族や貴族以外に各魔法騎士団長と団員が来ることになっている」

そう言って詳細の書いた用紙を渡す

気乗りしない様子で受け取る

面倒そうにめくる

が、いきなり目を光らせる

「あっ…………」

「どうかしたのか？」

「いえ、なんでも」

口ではそういうが

さっきと様子が違う

明らかになぜか

嬉しそうにしている

よく見ると

招待客一覧を見ていたようだ

「誰か気になるのか？」

人に関心をあまりしめさないのに

「うふふ、内緒です」

いつも顔をしかめるのに

見たことのない満面の笑みだった