ドウセイチュウ -Ren.N-

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24歳です。
まだまだ新人だけど、仕事はまあまあ認められていると思います。


社会人２年目。
何が悲しくてイケメンとずぶ濡れになりながら家へ帰らなければいけないのでしょうか。









｢･･････ただいま、｣


｢･･････おかえり、｣





おかえりと返せば、彼が帰ってくることを認めることになる。
そう分かっていながら返事をした。









｢･･･廉ずぶ濡れじゃん、｣

｢おまえには負けるわ、｣






まだマシな廉にタオルを持ってきてもらった。





気持ち悪･･･、早く着替えたい･･･








｢お風呂入るけど･･･｣
｢俺も入りたいねんけど｣









｢･････････。｣


･･････空気読めないのかな？









｢えっと･･･先入るね？｣


｢はあー？俺かてはよ入りたいねんけど？

迎えに行ってやったの誰やと思ってんねん｣









頼んでないけど･･･、

それでも感謝はしてるし、別れ方が良いものではなかったから口を噤む。







｢･･････先どうぞ、｣









｢･･････なあ、一緒に入ればいいと思わん？｣





声が、今まで聞いたことのない声だった。









窓の外は雨がうるさい。

この部屋に響くのは私たちの声だけ。
心なしか声が甘い気がした。









こっっっっわ！！！！！！

何企んでるのよ！！！！！







｢やめてよ！！｣


大げさにリアクションする私に、彼は間を開けて、







｢･･････冗談やし、｣





笑って脱衣場に消えた。


その顔が心なしか無理して笑ったように見えて、私の心に何故か強く印象づいた。








さっむ･･･
雨にずぶ濡れの女の子を放置して先に風呂に入るかね･･･




タオルに包まりながら、リビングでテレビを見て、お風呂が開くのを待つ。








〜♪

携帯の着信音にびくり。



なんだ、廉の携帯か。

彼の携帯の｢メール着信：１件｣という画面だけ見て、またテレビに目を戻した。









＿＿＿＿＿＿






永瀬廉様



ご入金を確認しました。
今回ご依頼いただいた調査代は、正常に徴収され＿＿･･･



××探偵事務所






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