ドウセイチュウ -Ren.N-

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「あの、さあ･･･突然なんだけど。





俺、結婚することになって･･･









別れてほしい、」









･････････は？







アルコールでふわふわ。

頭の中でさっき食べた美味しい料理はすぐ思い出せるほどで、時間はそんなに経ってないはずなのに。








目の前の素敵な自慢できる彼氏。
いきなり天国から奈落の底に突き落とされた気分。







結婚？

私とじゃなくて？

私じゃないよね？
だって、結婚の話なんて今まで出てきたことなんてないもんね？









突然のことに思考が停止する。




･･･結婚なんてそんな話、








･････････初耳なのよ、









「誰と･･･、」






私じゃない。わかってる。

頬が濡れてる感触がして、精一杯出したその三文字。





え？私泣いてる？

だって私幸せだよね？
いや、さっきまで幸せ、だった？









「待って...「ごめん、決めたんだ」





どうして？


なんで美味しい料理を食べて、手も繋いで楽しい時間を過ごさせたの？

なかなか言い出せなかった？
それでもこんな奈落の底に突き落とすようなこと･･･








傷ついた顔をしたあなたが私に構わず去って行く。







どうしてあなたが傷ついた顔をするのよ、


傷ついてるのは私、でしょ、




私の言葉なんて一言も聞いてくれないのね？
優しいあなたが泣いてる女の子を見捨てていくの？









「待ってよ...、」






私は涙をただただ流しながら、遠ざかる彼の背中を眺めるだけ。







･･･惨めだわ、









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