検索窓
今日:11 hit、昨日:24 hit、合計:532,980 hit

32話 ページ32

Aside


土曜の扇西との練習試合が終わった。
結果は、全負け。
たしかに、他の部活が体育館を使用してて思ったより練習できなかったのもあるけど…
三年生の先輩も、私達が入った途端に引退してしまったし…
みんなで帰ろうとしていると、こんな声が聞こえてきた。



「練習試合、来週もだって」


「え、また?烏野と?」


「思ったより手ごたえ無いよな、あんま練習なんねーじゃん」


「なんか期待外れだよなー」



キコエテマスヨー、そこの人たち。
そばにいた田中もキレた様で、「黙らーす。」と言っている。
いや、気持ちは、わかるけどもさ、、

澤村さんは苦笑いで


澤「どうやって」


と言っている。
すると田中は



田「簡単っすよ、ちょっとこう人の見ていないところでガッって、軽くガッって」



さっすがヤンキー。。だけど澤村さんは、



澤「いやいや、相手して貰えるだけでありがたいよ。実際、今日俺達、新チームでグダグダだったし」


田「けど、ナメられたまんまで良いんすか!なんか緩くないっすか!」


澤「勝てばいいよ」



澤村さんの表情が、ふと真剣になる。前を向いて、絶対見返してやる、という感じで。
私も、田中も、そんな表情にピリッとなる。


すっかり黙ってしまった田中に、澤村さんは話を続ける。



澤「簡単ではないけど単純だ」



今まで話を聞いていたような菅さんや旭さんも言ってくる。



菅「慣れろよーこういうの多いぞー」


旭「公式戦とか行くとけっこうヒソヒソ言われるよな」


澤「ああ、アレな」



「「「落ちた強豪、飛べない烏!ハハハ!」」」




そういった後の先輩たちの顔は、今まで見たことない顔だった。
殺気も含まれているような、真剣な表情。
目が、笑ってない。



思わずビクッとしてしまった私だけど、ああ、この人たちは強い、そう思った。
前だけを見てる。誰から何を言われようと、必死にバレーをやってるんだ。


田中もそんな先輩たちを見て、何か考えたようだった。
そしてまた、私は烏野高校への帰り道を歩き出した。

33話→←31話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (127 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
401人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 及川徹 , 烏野
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

なまたまご(プロフ) - めいさん» 原作30巻で、田中は入部の頃は金髪だったことが描かれているので、そちらを見返してもらえればと思います! (2020年5月5日 15時) (レス) id: 4eb1927f69 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 私が間違ってるのかもしれませんが田中が金髪?田中って坊主だと思うんですけど…お姉ちゃんは金髪ですが…間違ってたらすいません┏○" (2020年5月5日 15時) (レス) id: a7327c8617 (このIDを非表示/違反報告)
なまたまご(プロフ) - 奏さん» ご指摘ありがとうございます。直させていただきました! (2019年6月15日 16時) (レス) id: 4eb1927f69 (このIDを非表示/違反報告)
- サイドという英語はsadeではなくsideです (2019年6月15日 16時) (レス) id: db30d83869 (このIDを非表示/違反報告)
なまたまご(プロフ) - マカロン娘さん» わああ、本当ですね。すぐに修正します!ご指摘ありがとうございます! (2019年1月26日 23時) (レス) id: ca30a67409 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:なまたまご | 作成日時:2018年4月2日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。