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サボリ。25 ページ26

Aside





『…かっこ、いいです』



アッという間に助けてくれた沖田さん。
その姿は、いつも見る、団子を食べてだらけているような姿じゃなかった。
敵を斬り伏せ、倒させる、真選組一番隊隊長の姿。



それを見て、私は何が起こったのかもよくわからずに、ぼやいてしまった。
…それぐらい、かっこよかったんだ。



沖田さんは、そんなセリフをぼやいた私を一瞥し、「そんなのはとっくの昔に知ってますぜィ。」と声を漏らした。そして、顔についている血飛沫を腕でごしごしとこする。


ぼーっと突っ立ている私に、沖田さんは声をかけてくる。


沖「怖くなかったんですかィ」


『……え』


「普通女子供ってんのは、こんなことがあった直後なんかは泣き出すか怖くなって誰かに抱き着いたりとかするもんだ。けどあんたは、表情変えずに突っ立ってる。怖くなかったですかィ」


沖田さんは、心配してくれている。でも私は、怖いという感情はなぜか無かった。
心ここにあらず、といった先ほどまでの私の状態は、正気を取り戻してきて、働くようになった頭で、考える。そして、一つの答えを導きだした。



『…たぶん、沖田さんがいたからです』


沖「…は」


『襲われた時も、ずっとずっと頭の中で、沖田さんがいたから。だから、怖くなかったんです。…やっぱり、助けてくれましたしね。…それに、』


私は、笑顔を向ける。自分でも、恥ずかしいことを言っているというのはわかっている。
でも、これだけは言っておきたかった。




『…それに、いつも店に来る沖田さんより、百倍カッコ良かったんですから。…さっきも、言いましたけど…』




私は今、この口から出てくる言葉の数々を、何も考えないまましゃべっている。
さっきから、この人の前では、冷静に話せないことに気付いた。

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なまたまご(プロフ) - 元坂みどりさん» 教えてくれてありがとうございます! (2018年9月11日 17時) (レス) id: d8d10bb85c (このIDを非表示/違反報告)
なまたまご(プロフ) - 餅さん» 全て直させて頂きました!間違っててごめんなさい…! (2018年9月11日 17時) (レス) id: d8d10bb85c (このIDを非表示/違反報告)
- 元坂みどりさん» saidでもなくsideですよ! (2018年9月11日 1時) (レス) id: 9ad2ddaa38 (このIDを非表示/違反報告)
元坂みどり(プロフ) - sadeじゃなくてsaid (2018年9月10日 18時) (レス) id: 9307f7e2d0 (このIDを非表示/違反報告)
なまたまご(プロフ) - ありがとうございます!更新ちょっとでも増やせるように頑張ります! (2018年8月9日 9時) (レス) id: ca30a67409 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なまたまご | 作成日時:2018年4月5日 8時

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