story３７ ごめんね ページ39
『忍足君って、なんでも完璧にこなして、すごく器用な人だと思ったの。だけど……
茜のことになるとすごく不器用で、私なんかがアドバイスしちゃうくらいなんだよ？
茜もさ、けっこう私にはズバズバ言っちゃうし、何をしても私なんかよりは遥かに
器用なのに、忍足君と話し合うことすらできなかったなんて、私ビックリしちゃった。』
憧れのカップルだと思っていた二人。
だけど一歩踏み込めば、そこには私の理想とするものはなく、
嘘と虚勢で固めた現実だけが、二人の間を繋いでいた。
『でもね、忍足君が残した「俺と同じで間違った」って言葉を聞いて、精市も
そうだったのかな………？って思った。』
幸村「え？」
『精市も忍足君みたいに、端から見れば自分の恋愛を突き進んでるみたいに見える
けど、精市は精市なりに、色々悩む事があったのかな……？って。』
好き勝手に振舞って、悩みなんてなさそうだったけど、精市も何かに悩んで
いたのかもしれない。
……なんて、そんなこと、付き合ってるときは考えた事もなかった。
悩まされるのはいつも私で、精市はいつだって自分の思い通りで、
悩む必要なんてないと思っていたから………
・
・
『ごめんね……気付いてあげれなくて。』
・
・
ごめんね…。
その言葉を私に口にさせたのは、精市への同情でもなく、懺悔(ざんげ)でもない。
今胸にあるこの感情は………精市への愛だ―――
こんな遠回りをしなければ気付かなかった事への情けなさよりも、
遠回りをしたからこそ気付けたのだと、心が満たされ、熱い想いが次々に沸き出ていく。
・
ごめんね…。
・
・
ありがとう。
・
・
そして……
・
・
『好きだよ。』
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仁王美愛(プロフ) - 薔薇さん» 初めまして☆すっっごく面白かったです☆今日はじめて読みました！長編も更新する予定なので、参考にしたいです(パクりはしません。) 次の作品は、不二vs幸村のヤンデレでお願いします。 (2014年10月14日 20時) (
レス) id: 96e65567ad (このIDを非表示/違反報告)
猿乃舞瑠璃紀 - 漁って読んでみたら、心ポカポカしました！リア彼と上手くいってなかったからスッキリできたうえに、精市と侑士の愛が増しました！ありがと！ (2014年4月29日 22時) (レス) id: 178dc3df4c (このIDを非表示/違反報告)
薔薇 - 初めまして遙さん！お褒めのお言葉有難うございました！誠に恐縮でございます！ (2014年2月28日 22時) (レス) id: 585d3dfcbd (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - こんなお話作るなんて凄すぎです!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2013年11月4日 19時) (レス) id: ec9a96b04e (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - おもろかったなぁ(笑)次の作品も頑張って!! (2013年7月12日 17時) (携帯から) (レス) id: 282c6afcdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薔薇 | 作成日時：2013年3月17日 13時
