ｓｔｏｒｙ３２ 不安 ページ34
そっと腕を伸ばしAの手に触れる。
ギュッと握れば、俺より少し温かい温もりが手を包んだ。
久し振りに感じたAの温もり。
少しでも触れてしまえば、壊れるほど抱きしめたくなると思った。
だからこのゲームが終わるまで触れはしないと思っていたけど……
手を繋ぐだけでこんなに満たされるなんて……
少し俯き気味に歩くAの横顔が、夜風に揺れる髪の間から覗いて見えた。
最近よく見せていた苦しげな顔ではなく、どこか安心していて俺に心を許している
ような表情に、甘く、だけど苦しい……今まで感じたことないような感覚が、
胸に広がった。
俺の視線に気付いたのか、Aが顔を上げた。
二人の視線が交わる。
自然と足は止まり、見詰め合ったまま動けなくなる……
『忍足君と……別れてきた。』
一瞬だったかもしれない。
だけど長く感じた沈黙を、Aの声が破った。
強い意志を感じる瞳。
不安に揺れることもなく、真っ直ぐに俺に向けられた眼差しに、
Aと忍足は、進むべき道を……探し求めていた答えを、見つけたのだと悟る。
幸村「答え……見つかったのかい？」
Aの探し求めていた答え。
それは俺の元へと続くはずだと確信していた。
だけど今は……不安で胸が締め付けられる。
『忍足君ってさ、器用そうですごく不器用な人だった。』
幸村「恋すれば、どんな奴も不器用になるもんだよ。」
『……そう…なのかもね。』
ポツリポツリ話しだしたAの話を聞きながら、俺はさっき茜に言われた
言葉を思い出していた。
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仁王美愛(プロフ) - 薔薇さん» 初めまして☆すっっごく面白かったです☆今日はじめて読みました！長編も更新する予定なので、参考にしたいです(パクりはしません。) 次の作品は、不二vs幸村のヤンデレでお願いします。 (2014年10月14日 20時) (
レス) id: 96e65567ad (このIDを非表示/違反報告)
猿乃舞瑠璃紀 - 漁って読んでみたら、心ポカポカしました！リア彼と上手くいってなかったからスッキリできたうえに、精市と侑士の愛が増しました！ありがと！ (2014年4月29日 22時) (レス) id: 178dc3df4c (このIDを非表示/違反報告)
薔薇 - 初めまして遙さん！お褒めのお言葉有難うございました！誠に恐縮でございます！ (2014年2月28日 22時) (レス) id: 585d3dfcbd (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - こんなお話作るなんて凄すぎです!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2013年11月4日 19時) (レス) id: ec9a96b04e (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - おもろかったなぁ(笑)次の作品も頑張って!! (2013年7月12日 17時) (携帯から) (レス) id: 282c6afcdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薔薇 | 作成日時：2013年3月17日 13時
