ｓｔｏｒｙ１８ 疑似 ページ20
さっき何をか感じた疑問も合わせて、漠然とした疑問が胸を支配し、全てを曇らせている。
『私何してるんだろう……？』
幸村「答えを探しているんだろう？」
精市から返って来たまともな答えに、私は精市を凝視してしまった。
幸村「何だい、その顔。俺だってまともなことくらい言えるさ。」
『そ、そうだね…。』
精市がまともな事言った事なんて、付き合う前の悪魔の顔を知らない時くらいだと思う…
離れたことで、精市も少しは変わったのだろうか？
それとも本当にもう私を好きじゃなくなって、いじめたいとも思わなくなったって事？
……というか、私は何故残念がってるの！？
別れたいと思ってたんだから……それは喜ぶとこでしょ？
幸村「何一人で百面相してるんだい？」
『へ？えっと…。何か考えれば考えるほど分からなくなってきちゃった。』
幸村「だけど、考える事を止めてしまえば答えを見つけることは出来ない。」
『それはそうだけど…。でも答えを見つける云々より、答えに対する問いさえも分かんないし。』
何を何でいるのかも…何を求めているのかも…
全てが曖昧すぎて分からない…
答えを見つける前に、私は何を見つけたいと思っているのか…それを最優先に考えるべきかも。
空で小鳥のさえずりが聞こえて視線を上げると、
どこかへ向かい真っ直ぐと飛んでいく鳥の姿が見えた。
何の迷いもなく、全ての疑問がなくなれば、私もあんな風に
真っ直ぐ進むことができるのだろうか？
幸村「ねぇ、A。」
『え？』
今まで一度だって聞いたことがないほどの優しい呼びかけに顔を上げると、
穏やかな瞳で私を見詰める精市と視線がぶつかった。
胸が……ドキンと音を立てる。
幸村「お互いのパートナーを交換して疑似カップルを演じるのは、そこに
【疑似】という逃げ道があるから楽しいんだよ。」
『逃げ道…？』
幸村「Aは忍足と喧嘩した？」
『しないよ！』
幸村「それは忍足が優しくて喧嘩する必要がないから？」
『そうだよ…。』
幸村「そうかな？」
どういうこと？
忍足君は精市のように意地悪もしないし、喧嘩になる状況にまずならない。
疑似とか関係なく、忍足君は優しいから喧嘩する必要なんて……
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仁王美愛(プロフ) - 薔薇さん» 初めまして☆すっっごく面白かったです☆今日はじめて読みました！長編も更新する予定なので、参考にしたいです(パクりはしません。) 次の作品は、不二vs幸村のヤンデレでお願いします。 (2014年10月14日 20時) (
レス) id: 96e65567ad (このIDを非表示/違反報告)
猿乃舞瑠璃紀 - 漁って読んでみたら、心ポカポカしました！リア彼と上手くいってなかったからスッキリできたうえに、精市と侑士の愛が増しました！ありがと！ (2014年4月29日 22時) (レス) id: 178dc3df4c (このIDを非表示/違反報告)
薔薇 - 初めまして遙さん！お褒めのお言葉有難うございました！誠に恐縮でございます！ (2014年2月28日 22時) (レス) id: 585d3dfcbd (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - こんなお話作るなんて凄すぎです!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2013年11月4日 19時) (レス) id: ec9a96b04e (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - おもろかったなぁ(笑)次の作品も頑張って!! (2013年7月12日 17時) (携帯から) (レス) id: 282c6afcdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薔薇 | 作成日時：2013年3月17日 13時
