ｔａｌｅｎｔ６３ ページ4
白布ｓｉｄｅ
なんとなく、わかっていた。
及川Aの才能は、努力して培われていた物なのだと。地の才能もあったんだと思う。でもそれは僅かに過ぎなくて、殆どは努力なのだと。
努力をすることはあっても、成果より先に限界が来てしまう俺にはそれが羨ましかった。もしも牛島さんに似合わない強さの持ち主だったら追い返してやろうと、そう思っていた。
でも、及川Aはちゃんと、"強かった"。牛島さんが惚れ込むのも、無理はない強さを有していた。
なのに、なんでお前は"挫折している"？
それだけが、気に食わない。俺でもわかる。お前は立ち直っているつもりなんだろうが、俺にはある地点から足踏みをしているように見える。前には進んでいないのだ。
走れ。そう声を掛けたくて、ロードワークに誘ったのに、それを許さないようなオーラが、及川を包んでいた。
及川Aはその程度で完結してまう人間なのか？いや、それは勿体ない。白鳥沢に足りなかった"あともう一歩"を持っているのに。全国優勝も、目ではないのに。
俺と一緒に走るまで、なんて待てない。腕を引いてでも、共に走ってやる。腕を差し出すまでは、それまでは待ってるから。そしたら一緒に走ろう、及川。
白布「なぁ及川、お前今楽しいか？」
A「…え？いきなりどうした」
足を止め、後ろを走る及川に問いかけた。帰ってきた答えは予想通りの"楽しいよ"。
そんな答えを聞きたいんじゃ、無い。
どうしたらお前は腕を差し出すんだ。
それすらわからない俺には、お前のチームメイトでいれるのか？わからない。辛いと、つまらないと、そう言ってくれればいいのに。
お前の本当の立ち位置は、ブロッカーなんだ。サーバーではないはずだ。
どうしたら、わかってくれるんだ。
なぁ、及川。俺はお前を解りたいよ。
一つだけ、聞かせてくれ。
１人でバレーするのは、楽しいか？
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苺大福 - 私はこの小説がすごく好きです。更新はゆっくりでかまいません。それがたとえ、一ヶ月、二ヶ月先になったとしても、ずっと待っています。同じ気持ちの人は私以外にもたくさんいると思います。生意気言ってすみません。長文失礼しました。頑張ってください。 (2017年1月3日 20時) (
レス) id: cc4b5e0e87 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます、そんな素晴らしい言葉をかけて頂いてとても嬉しいです…！本当にありがとうございます！ (2016年9月29日 22時) (レス) id: eae5f7fb32 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 続編おめでとうございます。これからどうなるか楽しみです、更新頑張って下さい。応援してます (2016年9月29日 11時) (レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十六夜 | 作成日時：2016年9月29日 10時
