夢のようなお話 (ページ9)

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目の前にあったのは…。(Niall) ページ9

あれから僕らは準備を済ませて、今日LIVEをやる会場に移動した。

移動中のバスの中でも、僕は今日のLIVEの事よりも…あの、夢の彼女のことが頭から離れなかった。

Louis 『…なぁNiall、本当に調子悪ければ早めに言えよ。せっかく日本でパフォーマンスするのに、LIVE楽しめないまま終わってもなんか味悪いだろ?』

Niall『そうだね…。ごめん、朝から心配かけちゃって』

朝からぼうっとしてる僕のことを、Louis が心配して声をかけてきた。

自分でも、何でここまで夢に出てきた女の子のことが気になっているのか分からなかった。
ただの夢の中に出てきた女の子なだけ…。現実にいないかもしれない女の子なのに…。

どうしてこんなにも考えてしまうんだろう。

まるで……。

夢の中の彼女に、一目惚れをしたような感じだった。

Louis 『Niall…?』

Niall『Louis …実は朝さーー』

このままメンバーに心配ばかりかけても申し訳がない。僕はLouis に夢の事を話すことにした。

ーーーー

Louis 『…まぁ、話だけ聞くと確かに夢の話で終わるけど…。Niallがそこまでフワフワしてるのも珍しいよなぁ』

Niall『自分でもそう思うよ』

Louis 『でもさー……。意外と会っちゃうんじゃない??その日本人の女の子と』

Niall『…や…そんな』

Louis 『だってその子、もうすぐだからって言ってたんだろ?もしかしたら今回のLIVEで似た子にでも会っちゃうんじゃない?』

そんな事はない。

そう、言おうとした。

Louis 『それか、その夢のまんまの子に出会うか。もしそれで、お前が鮮明に覚えてるっていう女の子だったら、それこそ運命の出逢い…だな!』

普通こんな話をしたらからかわられると思ってたんだけど、Louis はちゃんと聞いてくれた。馬鹿にもせずにちゃんと。

Louis は本当にいい奴だ。

だからっていうのもおかしいけど、

何だか本当に、その子に会えるんじゃないかって。

思ってる自分がいた。

Louis 『でもさっ‼本当にその子に会えたら、俺も是非会ってみたいな‼Niallをここまで酔わせてる、小悪魔ちゃんをね！笑』

と会えること前提で、ファンの子達が喜ぶんじゃないかってくらいの、すごいウキウキした笑顔で彼は言った。

そんなLouis を見て、

僕もつられて、笑っていた。

スタッフ『みんなー、会場に着いたぞー』

気づいたら会場に着いたらしい。

バスを降りて入口を入るーー

Niall『…えっ…‼』

目の前には、夢の中で見た白い廊下が続いていた。