夢のようなお話 (ページ20)

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友達になってもいいのですか？ページ20

Niallが私の手を握った状態のままフリーズしてしまった。

……よく考えれば私はNiallの事を呼び捨てにしていた。有名人をあだ名で呼んだり、名前で呼ぶのは自由だけど、今はNiall本人に対してだから礼儀はわきまえないといけないのでは…。苗字で呼ぶべきだよね。

A『h…Horanさん…?』

すると今までのフリーズが嘘のように、物凄い勢いでHoranさんが顔をあげた。

A『あ、あの……手…『名前でっ』…えっ?』

Niall『君には……Aには、名前で呼んでほしいんだ…。でもさっきはNiallって呼んでくれたのに、どうして急に…??』

な、なんか。すごい泣きそうな顔になっていってませんか‼?

A『ごっごめんなさい!そういえば、会ったばかりの人なのに名前で呼んでたと思って…。初対面なのにそれって失礼かと思って!!』

Niall『……。失礼なんて思ってないよ。むしろ嬉しいし、AにはNiallって呼んでもらいたいんだ……ダメかな?』

A『ダッダメなんかじゃないです!是非、呼ばせて下さい‼Niallさん‼』

そんなうるうるした瞳で見つめながら言われたら……断れない‼
というか、呼んでほしいって‼私に名前で呼んでほしいって‼

し、心臓が保ちませんっ‼

Niall『Niallでいいって笑それにそんな丁寧な英語で話さなくて大丈夫だよ。友達同士で敬語なんて使わないだろ…?』

えっ…⁉今、友達同士って…。

A『あ、あのっ…!友達同士って…今…』

Niallは、私を見つめたまま優しく、でもどこか照れくさそうに笑っていた。

Niall『友達になりたいんだ。A、君と…。ファンとOne Direction のNiallとしてじゃなくて、AとNiall Horan として……どうかな…?』

もう、急展開過ぎて頭がついてかない。

1DのNiallが目の前にいて、私には名前で呼んでほしいって言われて、そして今…友達になりたいと、言われた。

もう一つ。

Niallは気付いているのかな。

あれからずっと、

Niallが私の手を握り続けてること。

A『…あの……私も友達になりたいです…。あと……あの……』

Niall『…どうしたの?』

A『…ずっと…その………手を』

Niall『…えっ…』

Niallが手元に目線を向けた。

Niall『あっ‼ごっごめん‼僕、ずっと…!』

気付いた彼は、握っていた手を慌てて離した。
その時少しだけ…寂しさを感じたのは、内緒。

私とNiallは、お互いを見て

なんだか可笑しくて、
2人で笑っていた。