夢のようなお話 (ページ12)

今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:2,916 hit

知ってほしくないんだ。(Niall) ページ12

彼女に本当に会えた喜びは僕を興奮させていた。

だから話を聞いてもらって、俺を後押ししてくれたLouis には本当に感謝してる。あそこで抜けなかったら、あの子には会えなかったんだから。

だけど……。

僕はあの子のことを誰にも教えたくなかった。

きっとあの子の、あの笑顔を見たらLouis のやつは…いや。きっと他のメンバーも少なからず、好きになる。

あの子のことが。

彼氏でも何でもないないのに、
そういう考えが出てきてしまう。

それだけ、彼女の笑顔や雰囲気は人を魅了するものだった。

ステージに出て、真っ先に彼女のことを探した。
他のメンバーには分からないように…。

遠いと思っていた彼女は、見つけやすい近くの場所にいた。

見つけたら、なるべく見ないようにしようと思っていた。でも彼女を見たら、ずっと見ていたくて。目が離せなくなっていたんだ。

そして、彼女と視線が交わる。

でも、彼女は数秒僕を見た後にーー

隣のLouis に視線が移動した。

Louis を見ていた時間は数秒くらいだったのに、その数秒がとても長い時間に感じた。

Louis を見ている彼女の瞳が、あまりにもキラキラと輝いていたから。

そして、また彼女は僕を見た。

今度は目を離さずに、彼女は少し驚いてるかのように目を見開いていた。

そんな彼女と目が合うだけで、心臓がうるさくなる。

その時だけ、

その時だけはーー

彼女と僕だけの時間が流れている気がした。

そう思ってしまう僕は、かなり重症なのかもしれない。