「健愛」Commendable LOVE ページ26
「できたー！」
目の前に置かれたのは真っ白なクリームが塗りたくられたクリスマスケーキ。
ヌナがケーキを作っているのをずっと見ていたけれど。
味見しては「うまっ！」とか、スポンジを取り出した時には「あちっ！」とか、独り言を呟きながら楽しそうに作るヌナは、見ていても飽きなかった。
ヌナの表情は終始緩みっぱなしで。
目の前に相手がいなくても相手のことを想いながら作るケーキ。
健気っていうかなんていうか。
こんな風にヌナに想われる男は幸せなのかもしれない…って思ってしまって。
俺には皆無だな…なんて思ったりした。
「はい。どうぞ。」
ヌナが俺に渡したのはフォーク。
味見しろってこと？
「俺は毒味係かよ。」
「食べたら感想教えて！甘過ぎーとかなんでもいいからいろいろ。
彼、あんまり甘いもの好きじゃないから甘さ控えめに作ったつもりなんだけどどうかな。」
しぶしぶフォークを受け取って。
ホールケーキの端っこを少しだけ切り分けた。
「まず…」
口に入れた瞬間、口いっぱいに生クリームが広がって。
冷え切っていない温めの生クリームは、ねっとりと俺の舌を這った。
「え！？嘘っ！」
慌てて俺からフォークを奪ったヌナは、俺が切り分けた分の倍の量を切り分けて自分の口いっぱいに頬張った。
「ん？あれ？美味しいじゃん！」
「ちょっとー！」とか言いながら俺の肩をバシバシと叩く。
「俺はまずいって思っただけ。味覚なんて人それぞれだろ？もっと甘い方がいいよ。」
「彼は甘さ控えめでいいの。さっきも言ったでしょ？」
「じゃあ毒味なんて必要なかったじゃん。」
「ジヨンにはケーキ作ってくれるような女の子いないでしょ？
愛情いっぱい入ったケーキ作ってくれる彼女早く見つけてあたしを安心させなさい。」
ほんとは。
美味しかったよ。すごく。
甘いものがあまり好きじゃない俺がうまいって思うんだから、きっと彼氏の口にも合う。
今日、何度ヌナは幸せそうだな。って思っただろ。
純粋で夢見る夢子なヌナ。
そんな真っ白なヌナは、これから何色に染まるんだろう。
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yun(プロフ) - さあとさん» さあとさん、こんばんは！^ ^コメントくださったこともあるので覚えています( ´ ▽ ` )☆温かいお言葉ありがとうございます>_<細いけれど長くやっていけたらいいなと思っております^ ^また遊びに来てくれたら嬉しいです☆ (2018年9月2日 4時) (
レス) id: 0dc5e1ac51 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - こんにちは。多分初期の読み手やと思います。私はyunさんのお話好きです^ ^また、書きたくなったら描いてくださいね。待ってます(^^) (2018年8月2日 8時) (レス) id: 922fb22c2f (このIDを非表示/違反報告)
yun(プロフ) - 向日葵さん» 向日葵さんこんばんは〜^ ^コメントありがとうございます☆そうなんです！BLACKはじよんさんの少し歪んだ愛情を表せればいいなぁって思ってます(･∀･)女々しくて鬱々としたジヨン意外と好きなんですwww嬉しいお言葉ありがとうございます☆感謝☆ (2016年12月18日 23時) (レス) id: fcdb30ee78 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 初めまして！BLACK、好きです。メンヘラ気味の病んでるジヨンさんが萌えます。リアルな彼の、鬱々とした重苦し……いや、深ぁ〜い愛情が根底にあるので、読んでて気持ち引っ張られまくります。結構読み返してます。ありがとうございます！ (2016年12月16日 22時) (レス) id: 9a303482d3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - ゆみこさん» ゆみこさんこんばんは＼(^o^)／！いつもいつも優しいお言葉くださってありがとうございます(´;ω;`)!!ハッピーエンドがBLACKで書けるかは謎ですが、また更新しますね(`･ω･´)☆ (2016年5月9日 0時) (レス) id: fcdb30ee78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん
x他1人 | 作成日時：2016年3月13日 0時
