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児童「…えっと、…よくわかんないけど、らいくんって悪いやつじゃないんだ。
…ごめん。レッドもいいよって言ってる」
雷「…っ、おれも、ごめん。…せっかく遊びにさそってくれたのに、レッドっていうアンタのあいぼう、叩いて」
守「…あんたっていうか、まもるでいいよ。トモダチとしてよろしくな、らい」
＿＿＿そういって、そのまもるとかいう奴とおれはトモダチになることができた。
そのとき、ままに喜んでもらえると、凄く嬉しくなった。
あの女の子になんて伝えよう。…何よりもおれは他でもない、あの子とトモダチになりたいと思った。はじめて、そう思った。
けど、その紅葉のクッションも、その子も気がつけばそこにはいなかった。
雷「…なあ、まもる。あの…目が大きい女の子の名前、なんていうの？」
守「ああ、Aのこと？あの子はおれの幼馴染みで、一個年が下なんだ。
だからおれ、兄ちゃんみたいなものなんだけど…将来はケッコンする(※幼稚園口約束あるある)って約束し＿＿＿＿…って、らい？」
気がつけばおれは、Aを探すことに必死になっていた。幼稚園から外は抜け出せない。
…でもあの子はおれよりずっとかしこいから、外にでるなんてことはぜったいしないだろうし、この施設のどこかにいる気がした。
うす緑の、ふわふわな髪の毛をおろした女の子。＿＿目がぱっちりとしていて、若葉みたいな色をしてた。
きみとトモダチになりたい。そう願った瞬間、…見つけた。その子は落ちている花と草を結って、お花のかんむりを作ろうとしていた。…けれどうまくいかないらしい、何度も何度もにらめっこをしている。
雷「…A…、ちゃん。」
A「…あれ、らいくんだ…！…わたしのお名前覚えてくれたの？っ、あ。…えっと」
そう言ったとき、女の子はなぜか花の冠を隠していた。…なぜだか、それが少しだけ寂しかった。
雷『…おれのこと、こわくないの？』
おれは彼女に尋ねる。
A『…そんなの、もちろんこわくないよ…！』
少しムキになってくれている女の子の姿に、はじめて＿＿まま以外の人に、『好きだな』と感じた。
雷「…それ、なんで？」
A『だってらいくんは、オオカミくんと同じで
＿＿＿とっても優しい目をしているから。
それに、ほんとうにこわいひとは…人をこわがらせたくないなんて、思わないから。
そこをたくさん、らいくんは頑張って我慢して、考えてきた目をしているなって、Aが思ったから…！』
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作者名：ましゅまろ x他1人 | 作成日時：2021年9月23日 19時
