苦くて、甘い。 (ページ9)

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新学期が始まって

ゴールデンウィーク明け。

遠足の日があって。

ベタだけど

浅草とか上野とか

受験や部活動に忙しい

3年生にとって

近くてお手頃な、そんな場所。

いつもの仲良し4人。

グループは自由だったから

みっくんと、真子と横尾くん。

とりあえずブラブラ、

人混みの中を歩いて

色んなところを巡ってく。

真「う、わーー！これ、可愛い～」

「ん？あ、ほんとだ可愛いね」

真子が浅草の

アクセサリーショップで

一点物のブレスを見てる。

片「あら。ほんと、可愛いわね」

ふと、聞こえてきた声に

顔を上げたら

「あ。片瀬先生」

片「ふふ、おはよ七瀬さん」

去年までの英語担当、

学校一美人の片瀬遥先生。

ほんと、綺麗だよね。

真「.....あ。片瀬先生

彼氏できたの？」

「え？」

真子が急に

そんなこと言うから

ちょっとびっくり。

てか、片瀬先生も

キョトンとしちゃってる。

片「ふふ、彼氏？いないわよ～」

真「えーー、でもこの前

男の人と歩いてなかったですか？」

片「この前？んーー、あ。

もしかしたら先生方との

懇親会があったからそれかな？

玉森先生に送ってもらったから.....」

玉森先生、に......？

北「えーー、なんスかそれ(笑)

ちょっと怪しくない？」

片「あら北山くん。

確かに玉森先生イケメンだけどね～

でも変な想像しちゃダメよ？(笑)」

クスクス笑って

じゃ、楽しんでねって

見回りに行っちゃった。

北「あーいうの、怪しいよな～」

横「ま。先生達も大人だもんね」

みっくんと横尾くんが

何やら話してて。

真「やだ。先生同士だよ？」

北「えーー、でもあの2人

できてるって噂....あんじゃん。」

「え？そうなの？」

真「ちょっとミツ...」

真子が止めてるけど

私も────気になるもん。

北「ま、噂程度だけど(笑)

2人がキスしてた、とか

抱き合ってた、とか？

美男美女だしな～

色々話出てんだってよ」

噂........でも、

もしかしたらほんとかも。

みっくんの言葉に

ちょっとだけ泣きたくなった。