苦くて、甘い。 (ページ35)

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宿戻って、

ご飯の準備して

皆の食べる量に驚き。

光もよく食べるな、って

思ってたけど

この中じゃ、全然

当たり前だったみたい(笑)

女子の方もすごい。

民宿のおばあちゃんと

洗い物とか一緒にやって

このあとは、フリータイム。

選手の皆は、

自主トレの時間みたいで

私は美紀ちゃんと

ゼッケンとか

ボトル洗ったりして、

あとは氷の用意したりとか。

.

藤「よ。お疲れ」

「わ....っ、とお疲れ...」

藤「ははっ、大丈夫か？

それ持つよ。貸して」

「え？あ....、」

氷のうが沢山入った

クーラーボックス運んでたら

太輔が後ろから来て

荷物持ってくれて。

「あ、りがと.....て、ダメ！」

藤「ん？なんで？(笑)」

「それ、重いから...ダメなの、！」

って、言ったら

すごい笑われた。

"だから俺が持つんだろ？"って

え？あ、そう....なる、の？

「いや、でも.....大会前に

こんな重いの持って、

腕になんかあったら困るし...」

藤「プッ、ばか(笑)

そんなヤワじゃねぇよ」

「え、でも太輔細いじゃん。」

太輔が急に立ち止まって

私の方ジーっと見るから

え？何？ってなる。

藤「.....細くないし。」

「ん？え、あ......ごめん。

なんか、やだった？」

藤「うん。細いって

褒め言葉じゃねぇもん。」

なんか、弱そうじゃん。って

ちょっと拗ねてる？

「ふふ。ごめん(笑)」

藤「あ、何笑ってんだよ」

「いや、だって....ふふ。」

だって、可愛くて。

太輔がAひどいわ、って

いじけたフリしてるの。

藤「......つーか、

Aその格好寒くね？」

「え？あーー、うん(笑)

夜になると思ったより冷えるかも」

藤「....風邪引くじゃん

これ、まだ着てねぇから

羽織っとけば？」

そう言って、バックから

パーカー出してくれて。

ちょっと寒いって思ってたから

素直に借りちゃった。

「ふふ。さすがキング(笑)

ありがとうございます」

藤「お。バカにしてんな？(笑)

.....やっぱ返せ。」

「わーー、やだやだ(笑)

ごめんて。

ありがたく拝借いたします～」

不器用だけど、優しいの。

太輔といると

ほんと.....和むんだ。