苦くて、甘い。 (ページ28)

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先生がはい、って

切った携帯を手渡す。

「.....切っちゃったんですか？」

玉「うん。てか、ね

着替えちょうだいってば。」

「.......出しましたよ？

洗濯機の上、ちゃんと見ました？」

そしたら、え？マジ？？って

バスルームの方戻ってって

奥の方から"あった、ごめーん"

て、ゆるゆるな声が聞こえてきた。

そんなふわふわしてる

先生とは違って、

ドキドキ、

ソワソワしてる私の心臓。

"俺のだから"、って

どういう────、意味？

.

玉「ごめんね、着替えありがと(笑)」

「.....あ、いえ」

玉「ん？.....何？どうしたの？」

けろっと、普通にしてる。

なんか私ばかりが

ドキドキして、余裕なくて

......そりゃ片想いだし

当然なんだけど、ね。

ゆっくりと私の隣に座る先生。

ちょっとはだけた

首元に目がいって────

あのキスマークを、思い出す。

玉「....え？チョコちゃん？」

「わ、私、もう寝ますね！」

最近避けてたのもあって

まともに話してもなかったし

余計、ドキドキして。

この距離感に耐えられない。

「先生は....光の、部屋

ベッドもあるから...そこで───」

掴まれた、腕。

それと同時に腕を引かれて

なんでか2階の私の部屋に。

なん、で.......？

「ちょ、....っ、何、」

玉「"何"は、こっちの台詞。」

「......え？」

少しムッとした顔で

私を見つめる先生。

玉「.....なんで避けんの？」

怒ったような、顔。

でも先生としてじゃない

なんか────、違う。

ちょっとだけ、怖いのに

こんな彼にもドキドキするの。