苦くて、甘い。 (ページ21)

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次の日の朝、

横尾くんと待ち合わせて

学校に向かうと

すごい────人。

うちの学校、割と大きくて

体育館ま広いから

会場校になったりするの。

今日もそれで

うちの高校で試合。

「...女子、いっぱいだね(笑)」

ホームなのもあって

同級生やら後輩やら

ほんと人が沢山いて。

横「太輔モテるからね～」

「ほんとだよね

ふふ。彼女もいないし

皆の王子だもん(笑)」

横「ははっ、でも...うん。

好きな人はいるんじゃない？」

え？そうなの？

びっくりしてたら

横尾くんがあ、太輔達だ。って

下の方見て、言ってる。

「あ、ほんとだ」

光もいた。

試合出るって言ってたな。

本当は応援席って

ベンチの向かい側にあるんだけど

人多いし、上のギャラリーで

見てよっかってなって。

.

試合は、快調で。

もう控えの選手が

出るくらい余裕みたい。

太輔も、光ももうベンチで

でもほんと太輔すごかったな。

横「そういえば玉森先生って

元バスケ部なんだってね」

「......え？」

横「ここのOBで、

一番強かった代の人らしいよ」

「そう、なんだ...」

視線を今まで

見ないようにしてた

玉森先生に移してみた。

集中してる横顔が、格好よくて

思わず───見惚れちゃう。

先生ってふわふわしてるけど

運動神経いいんだ....

なんか、ズルいな。

.

宮「玉はね、俺の後輩なんだよ？」

「「.....へ？？」」

急に、後ろから話しかけられて

振り向くとそこには

「.....宮田先生？」

うちの養護教諭の

宮田先生が立っていた。