苦くて、甘い。 (ページ20)

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あれから2週間。

テストも無事に終わって

みっくん達も

順調に勝ち進んで、

本戦行きを決めた。

まだまだらしいけど

とりあえずは落ち着いたみたい。

でも、今度はバスケ部の番で

真子とあとは太輔の応援。

"藤ヶ谷くん"から"太輔"に

呼び方が変わって。

なんか、色々話を聞いてくれて

だいぶ仲良くなった。

知らなかったけど

横尾くんとみっくんも

太輔と元々仲良かったみたいで。

.

光「姉ちゃん、

明日来るんだっけ？」

家でお風呂から上がって

のんびりしてたら

光が隣に座ってきて。

「....あれ？光、背伸びた？」

光「...話噛み合ってなくない？」

「え？(笑)あ、ごめん。

うん、行く行く。応援行くよ？」

明日、光達の試合があって

真子達の試合日と

被ってなかったから

横尾くんと、応援行くの。

真子は試合はないけど

練習あるみたいで、行けないけど。

光「...健永がさぁ、

姉ちゃんのこと可愛い可愛い

ってうるさくて。」

「え？やだ。照れる(笑)」

光「...」

あ。光が冷ややかな目に(笑)

「もう～、何その目(笑)

応援してあげないよ？」

光「......玉森先生にさ、」

「え？」

光がソファから降りて

ストレッチをしながら

光「"明日、帰りに

お店行くから逃げんな"って

伝えといてって言われたけど」

「...」

光「あの人だったんだね

前に姉ちゃんが言ってた

"常連のユウタさん"って。」

ま、とりあえず伝えたから～

って自分の部屋戻っちゃった。

結局この2週間、

テスト週間だったこともあって

授業もあんまないし

話すこともなく、目も合わせず

お店のお手伝いしてても

先生が来たら

お母さんに甘えて

裏に逃げてた。

なのに、どうしよ。

「.....ただの、生徒じゃん」

気にしなきゃいいのに。

また逃げたら、怒られるかな。

もう、考えるのヤメよ。

きっと"先生として"

気になったんだよ、うん。

そう思って、

早く寝ることにした。