苦くて、甘い。 (ページ12)

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集合時間、大分過ぎてて

真子達からラインきてた。

藤ヶ谷くんと

歩いて戻りながら

グループラインに返事して。

》ごめん。
もう解散しちゃった？

真》心配したよー
先生達には上手く
言っといたけど(笑)
もうさよならした～

北》あーー、悪い生徒だ(笑)
てか何してんの？

》不可抗力だから(笑)
なぜか藤ヶ谷くんといる。

藤ヶ谷くんて

ワードを入れた途端

何故か横尾くんまで反応した(笑)

3人して

えーー！なんで？？って。

も、めんどくなって

放置でいいや(笑)

.

集合場所が駅の近くだから

自然とそこは通るわけで。

そのまま帰る

ってことにしたけど

ほんとに皆もういなくて

藤ヶ谷くんが

藤「やべ。顧問に

バレたらどーしよ(笑)」

って、少し焦ってる。

「バスケ部のエースが

遠足サボりました、って？(笑)」

藤「こら(笑)

てか、サボってはないし。

...なんなら

最後まで満喫したし？」

何故か得意気なんだけど。

.

玉「.......何してんの？」

藤ヶ谷くんと

改札通ろうとしたら

後ろから腕、掴まれて。

玉森先生、なんで？

「え、や.....、その」

玉「集合時間に戻んないで

なにやってんの？」

「.....ごめんなさい。」

すごく、怖くて

こんなに怒るの？ってくらい。

したら藤ヶ谷くんが

庇ってくれて。

藤「あ、すみません。

俺が連れ回しちゃったんです」

玉「....」

藤「ちょっと元気なかったんで

.......そんなに

怒んないであげて下さい。」

藤ヶ谷くんが

先生の手元に視線、落として

藤「───あと、

生徒に安易に触れない方が

いいと思いますよ？

....."先生"？」

2人の間に、

少しのピリッとした空気。

でもすぐに藤ヶ谷くんが

私の頭に触れて、耳元で

藤「...Aの好きな人

俺わかっちゃった(笑)」

「......へ？！//」

藤「でも────」

スッ、と離れて

一瞬私から視線を逸らす。

また私の方を見て

藤「俺、負けないから」

そう言って、

また学校でねって。