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「…ほんっと、暇人しかいないのかな」
今時校舎裏に呼び出しなんてする？
まあ呼び出されたからって、のこのこ向かう私も大概バカかもしれないけど
「…誰かいます？」
校舎裏の倉庫の前まで行ったのに、辺りを見回しても人影はない
…もしかしてそういう嫌がらせ？
「…何？まさか倉庫の中で待ち伏せしてるわけ？」
そう思ってガラッと倉庫の扉を開けた時、誰かに背中を思いっきり押された
「いっ、た…！」
次の瞬間に聞こえてきたのはドアが閉まる音と、鍵のかかる音
「…は？」
…なにこれ
もしかしなくても閉じ込められた？
「調子乗ってんなよ、ブス」
「白岩くん、あんたのこと嫌いなんだってね」
「嫌われてるくせによく白岩くんの近くに居られるね」
「私だったらそんなこと絶対出来ない〜」
扉の向こうから聞こえる数人の女の子たちの声
きゃはは、とバカみたいな笑い声も聞こえた
その中には聞き覚えのあるものもあって
…やっぱり、ファンクラブの子か
取っ手を持って何度かドアを開けようとしてみたが、一向に開きそうにない
気付けば女の子たちの声も聞こえなくなっていた
「はあ…？！ここまでする…！？！」
また暴言を吐かれるとか多少の暴力は覚悟していたが、正直閉じ込められるとは思っていなかった
倉庫は日陰にあるとは言え、この時期だと扉を閉められるとそれなりに暑いし、風もほとんど通らない
「うわ、最悪…」
誰かに連絡しようと思ってポケットに手を入れたが、それらしきものがない
職員室に行くだけだから、と鞄に入れたまま携帯を持たずにいたのがバカだった
「誰か！近くにいませんか！」
何度か大きな物音を立ててみたり、大声を出してみたりしたけど、誰かが来るような気配はなかった
「…はあ。まあ、いいか」
無駄に体力を使ったところで、誰かが確実に来てくれるわけではない
教室に荷物を置きっぱしにしたままだから、見回りをする先生とか、用務員さんとかがおかしいと思って探してくれるかもしれない
きっとここで無駄に体力を使うべきではない
大人しく誰かが開けてくれるのを待とう
「…はは」
閉じ込められているというのにどこか冷静な自分が可笑しくて、一人笑った
「…高校生にもなると嫌がらせもグレードアップするんだあ」
私は、どうすればよかったのだろう
…今も、昔も
そんなことを考えながら、気がつけば瞼を閉じていた
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咲彩(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！！だいぶお待たせしてしまいました…これから少しずつるきくんのターンが増える…はずなのでよかったらまた見ていただけると嬉しいです！応援ありがとうございます！ (2022年5月9日 21時) (
レス) id: 56598a6d46 (このIDを非表示/違反報告)
りん - つ、ついに…！！！るきくんのターンが…！！！待ちに待った展開がきそうで思わずコメントしてしまいました(>_<)立て続けにお話更新してくださって嬉しいです♪応援しています^_^ (2022年5月8日 22時) (レス) @page28 id: 1f8c0c6745 (このIDを非表示/違反報告)
咲彩(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけてとっても嬉しいです…！瑠姫くんの気持ちも少し先にはなると思いますが、書く予定ですので待ってていただけると嬉しいです！本当にありがとうございます！ (2022年1月2日 23時) (レス) id: 56598a6d46 (このIDを非表示/違反報告)
りん - はじめまして！お話とっても面白いですね^_^るきくんが本当はどう思っているのか気になります。無理せず、作者様のペースで更新してください！楽しみにしています^_^ (2022年1月2日 23時) (レス) id: 1f8c0c6745 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲彩 | 作成日時：2021年12月26日 22時
