90 ページ40
隣の席になると前の席の時より白岩が視界に入ってしまうし、ペアワークだなんだで関わらなければいけない回数が増えた
「はあ…」
…気まずい
本当に気まずい
私が勝手にそう思っているだけなんだろうけど
関わるのをやめようと思ったのに、どうしてか神様がそれを許してくれない
・
「ん…？」
次の授業の準備をしようと思い、ロッカーの中を見たけど教科書が見当たらない
ずっと置いてるはずの教科書で、家には持って帰ってないと思ったのに…
探しても探してもどうしてか見当たらない
机の中にも鞄の中にももちろんなくて
次の教科の先生は日付と出席番号絡めて当ててくる先生だから、今日は多分当てられる日だ
だから教科書は絶対手元に欲しいのに
授業が始まるまではあと数分ある
…汐恩にでも借りに行く？
汐恩のクラスはちょっと離れてるけど、ダッシュで行けば間に合うかもしれない
「…どこ行くの？」
覚悟を決めて椅子から立ち上がった時、白岩に声をかけられた
「あ、いやちょっと…」
「もう授業始まるけど？」
「…あはは」
今、白岩と話してる時間はない
早く汐恩のとこ行かなきゃ間に合わないのに…！
(そもそも借りれるかも分からないけど)
「…ん」
もう話しかけてくる白岩を無視して教室を飛び出そうとした時、机の上に教科書がぽんと置かれた
「…？」
それは次の時間に使う教科書だったが、私は全く状況が理解出来なかった
「なに、してるの？」
「教科書ないんでしょ」
「あ、いやまあそうなんだけどさ…」
「今日多分当てられるから教科書欲しいんでしょ」
…いや、そうなんだけどもさ！
「いや、白岩だって教科書いるでしょ…」
「俺は多分今日は当てられないし、もしやばそうな時あったらその時だけ見せてっていうから」
「いや、でも…！」
これは白岩のなのに…
汐恩に借りるから大丈夫
そう言おうとした時にチャイムが鳴って、先生が入ってきた
「…いいから。持っときなよ」
もう先生が来てしまった以上、汐恩のところには行けない
「…じゃあ、机くっつけて見せてもらう形でいい…？」
他人の教科書をとるのはあまりにも気が引けたため、気は進まないけどそう提案した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 571人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「JO1」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲彩(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！！だいぶお待たせしてしまいました…これから少しずつるきくんのターンが増える…はずなのでよかったらまた見ていただけると嬉しいです！応援ありがとうございます！ (2022年5月9日 21時) (
レス) id: 56598a6d46 (このIDを非表示/違反報告)
りん - つ、ついに…！！！るきくんのターンが…！！！待ちに待った展開がきそうで思わずコメントしてしまいました(>_<)立て続けにお話更新してくださって嬉しいです♪応援しています^_^ (2022年5月8日 22時) (レス) @page28 id: 1f8c0c6745 (このIDを非表示/違反報告)
咲彩(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけてとっても嬉しいです…！瑠姫くんの気持ちも少し先にはなると思いますが、書く予定ですので待ってていただけると嬉しいです！本当にありがとうございます！ (2022年1月2日 23時) (レス) id: 56598a6d46 (このIDを非表示/違反報告)
りん - はじめまして！お話とっても面白いですね^_^るきくんが本当はどう思っているのか気になります。無理せず、作者様のペースで更新してください！楽しみにしています^_^ (2022年1月2日 23時) (レス) id: 1f8c0c6745 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲彩 | 作成日時：2021年12月26日 22時
