5 ページ5
今日最後の授業が終わるや否や、木全くんが私の席のところまで来てくれた
「佐藤さん！あのね、昼休みの話の続きなんだけど…」
そうやって勢いよく話しかけてくる木全くんがなんだか可愛らしくて、ついつい笑ってしまった
「えっ、僕なんか変なことした？」
「ううん、変なことはしてないよ。」
「う〜ん、気になるけどまあいっか…
それでね、発表会の詳細なんだけど…」
「翔也〜！」
詳細を聞こうとすると、またもや木全くんを呼ぶ大きな声が聞こえた
ドアの方に目をやると、そこに立っていたのは前も見た男の子だった
「今日はミーティングもあるから、授業終わり次第速攻来いって言われたやろ？また寝てたらいかんから迎えにきてやったわ。」
と、何故かドヤ顔の彼
「わ、そうだった…」
どうしよう…と不安げに小さく呟いた木全くんは、少し考えるそぶりを見せた後、迎えに来てくれた男の子の方を向いた
「絶対すぐ行くから、汐恩は先行ってて！」
木全くんはそう言うと、今度は焦ったようにこっちを向いた
「佐藤さん、あの、もしよかったらライン教えてくれない…？詳細とか送るためだから！……嫌だったら無理にとは言わないけど…」
連絡先を交換するくらい全然嫌じゃないのに、すごく必死にそう言ってくれる木全くんが少し面白くて、また笑みがこぼれた
「全然いいよ！交換しよ？」
「わあ…！やった！ありがとう！」
すぐにお互いの連絡先を交換した後、木全くんは急いで教室から出ていった
「え、ちょっと…何この展開！なんか面白いこと起きてるでしょ？！」
「あ、紗奈。別に面白いことなんてないよ？…あ、そうだ。紗奈にお願いがあって…」
私は紗奈に発表会の話をした
「ふんふん…全然いいよ〜じゃあ、木全くんから発表会の詳細きたら私にも教えてね？」
「うん！」
・
「…ん？」
部活も終わり、家に帰って一息ついていると携帯の通知音が鳴った
「あ…」
見慣れない表示だからか少しドキッとした
「木全くんからだ…」
メッセージを開いてみるとすごく丁寧な文で、発表会の日時と場所、ご丁寧に地図まで添付してくれていた
「ありがとう、楽しみにしてるね…っと。」
送信するとすぐに既読がついて返信が来た
木全翔也頑張るから、僕のこと見ててね
送られてきたその文章にまたドキッとした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 404人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲彩(プロフ) - ○○さん» お褒めの言葉ありがとうございます！めちゃめちゃに嬉しいです…！ゆっくりにはなると思いますが頑張りますので今後もぜひ見てください…！コメントありがとうございました！ (2021年8月25日 16時) (
レス) id: 56598a6d46 (このIDを非表示/違反報告)
○○(プロフ) - Iberis大好きで何回も読ませてもらってて、いつか木全くんでお話書いてくれないかなあって思っていたので嬉しすぎます！！！咲彩さんの書く作品が大好きです！！これからも楽しみにしてます！ (2021年8月25日 14時) (レス) id: 9e1f16d5e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲彩 | 作成日時：2021年8月12日 23時
