#2 ページ2
放課後、言われた通りに職員室に行くと、先生からこれをまとめといてくれという言葉とともに大量の資料をもらった
想像以上に多い…
嘆いていても終わらないので、とりあえず私たちは教室に戻り、作業することにした
「結構多いですね…」
「そう、ですね…」
お世辞にも社交的とは言えない私は、それ以上何を話していいかわからず、教室に戻ってからはお互い黙々と作業をこなした
鶴房汐恩君
顔は可愛らしい感じだけど、意外と背が高くて、ガタイも良くて、初めて近くで見た時はびっくりした
彼は一年の時からそれはとてもとても有名で、女子たちが黄色い声をあげているのを遠目で見ていた
去年の私はどっちかっていうとクラスが違ってラッキーくらいに思っていた
(だってイケメン怖いもんあと周りの女子の目も)
でも人気なのもわからなくもないくらいにはお顔が整っていらっしゃる…
でもちょっとと言うかかなり話しかけづらいタイプ、かも…
「…さん、名字さん」
「な、なに？」
やばい、ぼーっとしすぎて手が止まっていたかも
「ご、ごめ「それってアニメのグッズやんな？」
鶴房くんが指差していたのは私の通学鞄に付けていたキーホルダーだった
「えっ？鶴房くん、もしかしてこのアニメ知ってるの？」
「知っとるよ！まさか名字さんも知っとるとは思わんかった！！」
ということはまさかのアニメ好き？
そこからおそるおそるアニメの話をし始めると、見ていたアニメが一緒だったり、好きなキャラクターがかぶっていたりと話がとっても弾んだ
ちょっと怖いと思っていたけどアニオタならば話は別だ
そこから作業はしつつもたくさんアニメの話をしてとても楽しい時間を過ごした
「まさか鶴房くんがこんなにアニメ好きだとは思わなかった！」
「こっちこそ名字さんがアニオタなんて知らんかったわ！」
そうやって仲良く？なった私たちは休み時間にも少し話すようになったり、放課後に度々ある委員会の作業の時間も、アニメの話やたわいもない世間話をするようになっていった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 178人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲彩 | 作成日時：2021年8月12日 17時
