36- 請えば駆る ページ28
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____ 12月中旬
「伊達工行くの久しぶりだっけ」
「おー」
「白鳥沢に比べたら霞むけど伊達工も結構綺麗だったよね、工業高校なのに」
「偏見じゃねーか」
「だってほぼ男子校みたいなもんなんでしょ」
バレー部揃って出向くのは伊達工業高校。
たまたま隣にいた大地と雑談を交わしつつ歩く。
春高前に急遽決まった伊達工との練習試合。
この大事な時期に、レベルの高い宮城の中でも上位な伊達工と試合ができるのは良い機会であり、それは部員もみんな理解しているらしく、活気の溢れるムードに私も少し高揚した。
「…あの、七海さん」
「ん?」
ふと後ろから呼ばれた声に振り返ると、その相手は月島だった。
彼のほうから話しかけてくること自体珍しいが、なぜか眉間にシワを寄せてこちらを見ている。
「伊達工の人には気をつけたほうがいいですよ」
「はい?」
「どうでもいいんでそれ以上は言わないですけど」
「はぁ??」
そしてなんだかよくわからないことを言われた。
「急になんなの、なにそれ」とぐいぐい追求するも月島は完全に知らんぷり状態で、自分から言ってきたくせになんだその態度は、と困惑する私。
「まあ、行ったらわかるんじゃないですか。何もないといいですね」
「…逆に何があるって言うの」
読めない月島の言動にハテナを浮かべていると、気がつけば伊達工業高校の目の前に来ていた。
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ゆり(プロフ) - すっごい好きなお話しです!続き楽しみにしてます! (2023年3月14日 21時) (レス) @page47 id: 203fcc8e94 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - すっごい好きすっごいなんかもう好き(語彙力とは)、、、最初からここまで一気読みさせていただきました!1話1話の内容がとても面白くて、もっと読みたい!って思えました!!!!! (2022年1月27日 2時) (レス) @page47 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
まじま。(プロフ) - このままここで続けて欲しいですうう、、。ほんとにこの作品すごく好きです応援してます!!!!! (2021年3月23日 11時) (レス) id: 605f4aa0b2 (このIDを非表示/違反報告)
のろ(プロフ) - あわわわわわー!オチが上手くいかない感じがすごい好きです。応援してますー!! (2021年3月16日 22時) (レス) id: 0a1b5d200f (このIDを非表示/違反報告)
ik13ttm(プロフ) - わああああああああああああああついに!!正真正銘の両思いになりましたね!おめでとう!!!もうこの話好きすぎてまだ全然完結しないっていうお知らせめちゃくちゃ嬉しいです…(つД`)ノ (2021年3月16日 15時) (レス) id: a5a5b9bef4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずかわ | 作成日時:2021年1月18日 0時