２１- 求めば居る ページ41
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「…体育祭ってなんでこの世にあるの…」
「お前みたいな運動音痴を戒めるためじゃね？」
「スガ？笑顔で言うことじゃないよ」
教卓の前で長々と説明する体育委員とやらに目線を向けながらぼそっと呟くと、前の席のスガにとてつもなく怖いことを言われた。
体育祭。この時期なるとどの学校でもある行事だとは思うが、私はどうも昔から苦手意識を持っている。
スガの言う通り、私はなかなか運動ができない。
「皆の前で走ってなにが楽しいんだろうね」
「はは、誰も楽しくてやってないだろ」
「いや、西谷日向あたりにはあり得る話だよ」
「ああ…」
私の言葉に妙に納得するスガ。
私も彼らのように活発に生きてきていれば、日々の生活の中で運動能力は育まれたのだろうか。
なんてもう叶いもしないことを思いながらため息をついていると、いつの間にか目の前にきていた体育委員の女の子に「Aちゃん！」と声をかけられた。
「何の競技に出たい？」
「え、走らなければなんでもいいよー」
「体育祭にそんな競技ないだろ」
「スガは黙ってて」
「…んー…じゃあ、玉入れとか？」
「あ！うん！それがいい！」
呑気にツッコミをいれてくるスガを軽く睨みつけながら、体育委員の子が提案してくれた玉入れに興味を示す私。
玉入れなら走らないし、たぶん役に立たなくてもそんな目立たないし、私に最適だ。
「じゃあ玉入れのとこに名前書いとくねー」
「うん！よろしく」
「えー、つまんねーの。今年も七海のおもしろい走りが見れると思ったのにー」
「…もう忘れてよ、バカ」
「いてっ」
去年の体育祭は散々だった。
何が起こったのか私はリレーの選手に抜擢されて、全校生徒の前でずっこけて大恥をかくという偉業を成し遂げたのだ。
それまでは正直自分は普通だと思い込んでいた節があったが、その日からはしっかりと自分の運動音痴を潔く認めるようになった。
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a - https://uranai.nosv.org/u.php/novel/cow0415cow7/ (2020年12月26日 19時) (
レス) id: fe7afc1fef (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 読むの本当楽しいです！！ニヤニヤが止まらないのでリビングで家族が居る中読むのには向いてないですね笑笑 (2020年12月25日 16時) (レス) id: 14de8ea307 (このIDを非表示/違反報告)
西川あや(プロフ) - 終始きゅんとニヤニヤが止まりません！2人が付き合うの楽しみにしてます！ (2020年12月24日 17時) (レス) id: be0c2f3b60 (このIDを非表示/違反報告)
ki39_nipi(プロフ) - すきっす！！(( (2020年12月20日 6時) (レス) id: d17731a628 (このIDを非表示/違反報告)
ペネロペ - ヤバい…ずっとニヤニヤしてました…影山かわいすぎません？更新頑張ってください！ (2020年12月7日 23時) (レス) id: 41f8f60883 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずかわ | 作成日時：2020年12月1日 13時
