押せば成る【影山飛雄】【２】

１４- 慣れれば緩む ページ12

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月島視点
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月島「…はあ」



ガラガラと烏野部屋の扉を開けると、なにやら盛り上がっているようで賑やかな雰囲気を感じた。

影山を取り囲み、田中さんと菅原さんを筆頭にみんなで笑っているという構図から、何の話をしているかはなんとなく察することができる。



田中「おっ月島お疲れぃ！何してたんだよ！」

月島「自主練です」

澤村「おーそうか自主練か、ははは……え！？」



月島が自主練！？と全員でハモる姿になんだか複雑な気持ちになりながら、別にいいじゃないですかと一瞥する。

そこらへんに座って一息つくと、日向が興味津々に近づいてきた。



日向「どこで！？どこでしてたんだ！？」

月島「…第三体育館で、黒尾さんたちと」

田中「おまっ…他校の選手と仲良く…！？」

菅原「俺なんか泣きそうだわ」

旭「月島成長したんだなぁ…」

月島「…無理やり参加させられただけです」



勝手に親目線になって涙を堪える先輩たちに再び複雑な思いを抱えつつ、興味がないのか特に何も言及してこない影山のほうを向く。

…別に協力しようとかそんなんじゃないけど、言っとくべきかな、なんて。



月島「七海さんもいた」

影山「！！」

菅原「マジで？なにしてたのあいつ？」

月島「サポートしてくれてました。…あと、」



「また音駒の主将…」と顔を歪める影山に追い討ちをかけるように、言う。



月島「連絡先交換してた」


影山「は！？！！？」

菅原「わーお急展開」

西谷「ライバル出現！！」



チクる、というほどのことでもないが、なんだかんだ七海さんのことで情緒不安定になる影山を面白がってる自分がいるのも事実。

月島ナイス情報！と囃し立ててくるガヤの先輩たちに向けて呆れた笑みを浮かべた。

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