押せば成る【影山飛雄】

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影山「……覚えてねえっす。理由とかきっかけっているもんなんですか」

菅原「言ってることはかっこいいけど、お前の場合突然だし極端すぎるんだよな〜」

月島「昨日までは2人で会話してるところすら見たことなかった気がするんだけど」



そう、そう、その通り。スガに月島の言ってることはもうほぼ真髄だ。

「なんかきっかけでもねーと、そんな突然動き出そうとは思わないだろ」と西谷がとどめを刺すように言うと、影山くんも腕を組んで深く考え込む。



影山「…わかりません」

西谷「はあ？お前絶対なんかあんだろ〜」

影山「ないって言ってるじゃないすか」

山口「そんなことある…？」



納得のいかない答えにブーブーと訴える西谷たち。

なんとなく、隣の影山くんの顔を見上げると、何か違和感を覚えた。
その違和感は、大地も同じだったようで。



澤村「…まあ、俺たちに言うつもりないなら別にいいけどさ、七海にはいつか言ってやりなさいよ？何もわからないまま好意を寄せられても可哀想だろ」

影山「！」

日向「あっ！お前やっぱなんかあんだな！？」
田中「なんで隠すんだよ！言えよ！」

影山「な…なんもねえっすよ！」



嘘つけ！とがめつく田中や西谷に、無理強いはよくないぞ、と優しく大地が諭す。

大地…お父さんすぎるでしょ…と変な感動を覚えている私に、今度はスガが振り返って言った。



菅原「七海も、ちゃんと真剣に考えてやれよー？」

「……うん、そうだね？」

日向「うひょわああ！だってよ！影山くん！！」

影山「うるせえ日向ボゲェ！！前見て歩け！！」



「まあ一回振ってるけどね」

菅原「え！？そうなの！？もう告白済みなの！？」



あ、それはみんな知らなかったんだ。


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