『身長差20cm。今、君との距離2cm。』 (ページ2)

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君は背が高いページ2

前の席の彼は大きい。背が小さい私からでは黒板すらもよく見えない。名簿で割られているので仕方がないといえば仕方がない。
柔らかそうな茶髪。寝癖なのか所々ぴょんぴょんと跳ねている。それがあまりにも可愛くて、
ふふふと小さく笑うとくるりと彼が振り返った。
「どーしたの？A！」
彼はニコニコとしながら私の顔を見た。
「寝癖が可愛いなぁって思って…」
そういうと彼はうっすらと顔を赤くし、髪をくしゃくしゃと触った。
「そ、そう！？ありがとう？」
「こらー小鳥遊うるさいぞー前向けー」
「す、すみませんっ」
どっ、と教室が盛り上がる。やっぱり彼は太陽のような人物だなぁとしみじみと思った。
そんな呑気なことを考えている彼女の背中をじっとりと見るものがいた…

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