all season (ページ24)

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❆クリスマスの魔法ページ24

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夜…起きて、待ってないと、いけないのに。

ぼーっとテレビを見ているはずが、気付いたら、視界がぼんやりとぼやけてきて、あわてて目を開く。

プレゼント、渡さなきゃなんだから。
サンタさん…なんだもん私。

でも、眠気には勝てなくて、視界がまたぼんやりとしたあと、真っ暗になった。

…

パタパタとこちらに歩いてくる音が聞こえてきたような気がして、ふと現実に引き戻される。
朦朧とする意識の中、目を開けようとしたけど、電気の明るさが眩しくて目が開かないし、頭も働かない。
誰かの笑い声も聞こえてくる。…あ、たぶんテレビかな。

てことは、あれ、ここ、リビング？
ていうか、まって、私って、あれ、なんで寝てんだっけ。

そのうちに足音は、私の近くで止まった。
それと同時に、膝と首に手を添えられて、ふわっと体が浮かぶ。
…ん？待ってわたし、お姫様抱っこされてる！？

まぶしさを感じながらなんとか目を開ければ、れんくんが目に映った。
下アングル。
わ、超かっこいい！！！
スマホで写真撮りたいなー、だめかな、あ、スマホリビングだし。

何度かれんくんまっててソファで寝ちゃったことはあって、朝起きたらベッドみたいなことはあるんだけど、今日みたいに途中でこうやって起きるのは初めてでテンションがあがる。
こうやっていつも運んでくれてるんだーって。

れんくん細くてガリガリで有名なのに、こうやってもってくれるところとかやっぱり男の人なんだなあってやけに意識しちゃって、きゅんきゅんが止まらなくなる。
れんくんのパジャマの匂いが心地いいのも幸せで、思わずぎゅって首に腕を回した。

『 …ぅわ！びっくりした』
「えへへ、ごめん」
『起きてんなら言ってや、落とすとこやったで』
「だって、全然気付かないんだもん、れんくん」
『いや気付くわけないやろ…はー、びびった、笑』

なんとか落とされそうになりながら、寝室にたどり着いて、ベッドにれんくんはわたしの体を沈めた。
電気はつけてくれなくて、れんくんの顔ははっきり見えなかった、真っ暗。
廉くんはベッドに座っててわたしの頭を少しだけ撫でた。

『おやすみ、A 』
「あ、おかえりれんくん」
『いやまって、会話噛み合ってへんし、遅いんよ。笑』

そう言ってあははっていつものように笑うれんくん。
えーん、幸せ。

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