all season (ページ17)

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❆ クリスマスの魔法ページ17

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それから、クリスマスイブの日になった。

キラキラとしたイルミネーション。

幸せそうに笑って歩く人達。

私はそんな街並みの中、友達と腕を組みながら、買い物に出かけていた。

久しぶりに電話してたら、お互い過ごす人がいないってわかって、集まることになった高校時代の友達。

ランチを食べて、適当に歩いてたんだけど、お互いの彼氏へのプレゼントを買おうってなって、プレゼントを買った。
一緒に過ごせないけど、プレゼントくらい渡してもいいかなーって。

デパートで買った漆黒の二つ折りの財布。
パッて目についたのと同時に、廉くんの『ありがとう』って嬉しそうに笑ってる顔が思い浮かんで、それに決まった。

そんな顔が見れるかな？ってちょっとだけわくわく。
…ううん、だいぶわくわく

友達とは、ディナーも一緒に食べて、別れた。
また会おうね！ってお互い名残惜しくて、そう言った。

友達と別れたら、一気に寒くなった。
はあと息を吐くと白くなる。
そんなことにも気付かず友達と話してたことに気が付いた。

前から来たカップルがすごく幸せそうに笑い合ってる。

なんとなく、男の人の方が廉くんと同じようなタートルネックにロングコートで、一緒に外でクリスマスデートできてたら、こうなってたのかなって想像する。

廉くんはきっとさらって手を繋いで、ポッケにいれたりするんだろうな。
全部さらってしちゃうの。
スマートってやつ。…かっこいいな、会いたいな

駅の入り口の階段を下ろうと向かってた時、駅前のクリスマスツリーが目に入って、思わず足が止まった。

何度も見てるのに、眩しいくらいにキラキラ輝いてて、目をつぶりたくなる。
一番上の星がやっぱり輝いてる。

廉くんに見せたい。
一番にそう思った。

見たかな？ここのクリスマスツリー。
見てないよね、たぶん。

なんとなく、写真を撮って、廉くんに送った。

「クリスマスプレゼント！」

って。

同じところから見たから一緒に見たことにしちゃだめかな？
私と同じ見方だもん。

…あ、でも、廉くんは私より15センチくらい高くてもっと高い位置から見てるからダメかも

なんてことを考えながら、少し背伸びをして、クリスマスツリーの写真をもう一枚撮った。

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