自分タレントじゃありませんので (ページ11)

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心の内にあるものページ11

''ディズニーから依頼だ…''

''何も気負うことは無いんだよ…''

タッキーはあぁ言ってくれたけど、本当に自分ができるのか？と悩んでから早4日。

『はぁ…』

「今日はため息が多いですね。西条様。」

『あ、マスター…ごめんね苦笑』

BARのマスターはすぐに私の異変に気づいてくれる。
20歳の誕生日にジャニーさんに連れてきてもらった会員制のこのBARは他のジャニーズタレントもなかなか来れない秘密の場所。知ってるのはジャニーさんが連れてきた人だけだし連れてきてもらった後に頻繁に通うの私ぐらいしかいないからここは自分の憩いの場でもある。

マ「今日はいつにも増してお疲れな顔をしてらっしゃいます。なにか落ち着くさっぱりしたものでお作りしましょうか？」

『いや、なんかガッツリ呑みたい気分やな。マスター、なんか強いの。』

マ「…むりはしないでくださいね。」

『わかってるって笑』

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自分の気持ちはわかってる。昔母をなくしてすぐの時にジャニーさんが連れてってくれたディズニー。あの時に見たショーは今でも忘れられない。ディズニーの音楽は人の心を暖かく包み込んでくれて、いつまでも聞いていたい、そう思える音楽だ。いつか自分もそんな音楽を作りたい。そう思った。それにジャニーさんにも言われたんだ。

''いいかいA、Youも、Youにしか作れない、人に勇気を与えたり、人の心を暖かくできるような曲を作るんだよ。''

''Youは人の笑顔を作ることができるんだから''

だから、自分は曲を描いてきた。そして、自分のひとつの旗をいま掴もうとしている。
でも、今の自分にはその旗を掴んで頂点に立たせることができない気がする。その旗を掴む覚悟すら決められない。
いつからこんなに弱気になったんだっけ…

『軽くハイって返事ができたらいいのに…』

ｶﾞﾁｬﾝ

マ「こんばんは。」

？？「こんばんは。いつものください。」