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臣side
隆「いたー(笑)、ケーキ食べてたの？いないから心配したじゃん。」
ホッとした顔をした隆二が自然に君の隣に座って食べてるケーキを覗き込んだ。
A「あ、ごめんね。洗いものしてたの。それで、今ケーキ食べようかってなって。すっごく美味しいけど隆二君も食べる？切るよ？」
隆「うーん…。後にしようかな。」
こんな何気無い2人の会話も、この1ヶ月の絆みたいなものを感じて不安になる。
気にしないって決めたのにな。
人間は欲張りだ。
2人の空気感みたいなものが辛くなって思わず口を挟んだ。
「……仕事、いつから来るの？」
A「来週から行くよ！楽しみ！…何だけど…」
「ん？？だけど？？」
A「私はスタッフさん知ってるけど、スタッフさんはこの私は知らないわけで。だから、初めましての演技から入らないとならないから……女優Aになるプレッシャーが…」
臣「……大根演技、楽しみにしてる」
隆「女優Aって(笑)！それは俺も楽しみ(笑)」
A「失礼な！演じ切って見せるから見てなさいよ！」
って、頰を膨らませた後、淋しそうな顔をした。
A「………えーと、それでね。休職中だったあっちの仕事、正式に辞めました。」
え？？
俺も隆二も突然の報告に動きが止まる。
A「一応お役所だから副業だめなの。舜君が手続き取ってくれた。」
隆「…良かったの…？橋下さんが、Aは仕事に誇りを持ってたって言ってたよ？好きな仕事だったんでしょ？」
A「…うん。大好きだった。だけど…冷静になって考えてみたの。私は、きっと、もうあのフロアの電話は取れない。窓口に来てるお客さんの顔が見れない。相談業務やる上では致命的なの、この後遺症…。」
無理やり作った笑顔が辛い。
隆二が励ますようにAの背中をポンポンって優しく叩いた。
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作者名：まる
| 作成日時：2017年12月26日 22時
