検索窓
今日:23 hit、昨日:27 hit、合計:512,037 hit

8 ページ8

臣side


橋下さんは「とりあえず、僕がAの様子を見てます。皆さんはこのままここで待っていてください。ちょっと…目立ちますから(笑)何かあればすぐにお知らせしますから。」
と言って、部屋を出て行った。








静まり返る室内。









直人「その時の記憶は無かったはずなのに…。どこかで残ってたのかな。そう言えば、俺らが参ってた時、その恩師の話、してたもんな…」


直己さんが静かに頷く。






隆「…俺が熱出した時も、誰かを大切にしたければ、まず自分を大切にしてねって言われました。」







岩「…俺の時も…。きっと無意識に自分のことに重ねたんだ…。自分みたいになる前に、食い止めてくれた…。」







時間だけが過ぎていく。






空が明るくなってきた頃、HIROさんが入ってきた。




HIRO「遅くなってすまん。マネージャーから話は聞いた。」




HIROさんが来てくれた安心感でメンバー皆ほっとした表情になる。




HIROさんが俺の向かいに座った。





HIRO「……俺は、Aは必ず目覚めるって思ってるから、今後の話をするよ?」






無言で頷く。






HIRO「今、橋下さんと話して来た。とても紳士的な方だったよ。状況が状況でも、怒鳴られて仕方ない状態なのに。」







「………はい。」







HIRO「これ以上Aに無理をさせたくないから離婚すると言っている。」







「………。」







HIRO「でも、Aには子供がいる。そう簡単なことではないことは…分かるよな?」







「……勿論です。」







HIRO「焦らない自信はあるか?そのことで…それ以外のことでも…Aを追い詰めない自信はあるか?Aはこれで2度も命を狙われている。犯人はまだ捕まっていない。これ以上の負担をAにかけるわけにはいかない…。もし、ほんの少しでも、自信がないなら………」







HIROさんは、まっすぐ俺を見つめて、厳しい表情で言い切った。









「Aのことは諦めろ。お前をすぐにこのまま連れて帰る。」

9→←7



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (408 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1311人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まる | 作成日時:2017年12月22日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。