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隆二side
HIROさんの個別面接で、臣のソロデビューを聞いた。
純粋に嬉しかった。
自分も頑張ろうって思った。
ただ、Aのことが心配だった。
あいつ…また無理してんじゃないかな?
個別面接から3日目。
毎日LINEしてるけど、いつもどおりのA。
会いに行きたかったけど、時間がない中、臣と会ってたら悪いなって思って行くのは控えてた。
でも、やっぱり顔だけでも見たくて、行っていい?ってLINEしたら、すぐに既読になって「嬉しい^_^」って。
仕事が押して少し遅くなってしまった。
ノックしたら反応がないから、寝てるかな?って静かに中に入ってみた。
イヤフォンをつけて、何か聞いている。
耳をすませば、少しハスキーな声で口ずさんでる。
色っぽい声をずっと聞いていたくて、そっとベットサイドの椅子に腰かけた。
《Love song》だった。
目をつぶって聞き惚れていると、一瞬詰まったから顔をあげたら、目を閉じたまま、すっと一筋の涙が流れた。
「A?」
驚いて声をかけると、ビックリして目を開けて…こっちを見て、ふわっと笑った。
A「隆二くん!いつから来てたの?恥ずかしいな。」
「え?…今さっき…かな。」
泣いていた理由が聞けなかった。
聞かないで、と言う雰囲気がAから出ていたから。
やっぱり…君は、1人で無理してるんだね。
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作者名:まる | 作成日時:2017年12月22日 15時