愛してるって言えるのは…5 (ページ41)

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臣side

誰もいない暗くなった外来ロビー

はぁーーーー。

やっちゃったよ。

昨日、くだらないヤキモチは妬かないって決めてたのに…。何やってんだか…。

足音が聞こえて振り返る。

隆「おーみ。俺ら先に帰るよ？」

「あ、じゃあ俺も……」

そう言って立ち上がろうとすると…

隆「は？お前は残るんだろ？」

「…帰るよ。あんな困った顔してんのに泊まれるわけないだろ。」

隆二の表情が険しくなる。

隆「はぁー。…あのさ、Aの気持ちちゃんと聞いてから判断しろよ？
お前が言ってたろ？A、夜中にうなされてたって。
それを気にしてんだよ、あいつは。
疲れてる臣を夜中に起こしたくないって。
俺らに心配させないように『寝言がうるさいから』とかバレる嘘ついてたけど。
元々そういう人でしょ？あの人は？基本、全部自分のことは置いといて相手のこと。お前がよく知ってんじゃないの？」

「………それで、朝起きた時、難しい顔してたんだ…。」

俺の独り言に苦笑する隆二。

隆「ほら、部屋で待ってるから行ってやれ。お前、本当にしっかりしないとマジで俺と岩ちゃん本気出すからね。」

最後の台詞は本気だな、隆二の目を見てそう思った。

「誰にもやらねーよ。」

急いで病室に向かった。