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臣side
風呂場で、少しだけAの傷口が見えた。
もう塞がってるっていうけど、痛々しかった。
真っ白な肌だから余計に目立つ。
こんな綺麗な身体に残る傷つけやがって…。この傷見るたびにAはあの時のことを思い出すんだろうなって思うと苦しくなった。
リハビリで疲れてるだろうし、傷口に負担かけたら嫌だから、一緒のベッドで寝るのはやめてソファーベットに寝ることにした。
病院から毛布は借りれた。
A「臣君の横顔見ながら寝れるなんて贅沢。」
Aが少し離れたベットからこっちを見て寝てる。
「何言ってんの(笑)ほら、もう寝な?」
A「うん」
Aが寝るのを見届けたら、俺も一瞬で眠りに入った。
………?
夜中、Aのうめき声で目が覚めた。
A「………なんでいるの?…や…来ないで…。お願いだから……もう許して…。」
あいつの夢を見てるんだ。
「A、A?」
できるだけ優しい声で呼びかける。
はっと目を覚ましたAは泣き出した。
よしよしと抱きしめて、頭を撫でる。
A「…毎晩、…あの時の夢を見るの…!」
うん、と頷く。
泣き止むまでしばらく頭を撫でている。
「少し落ち着いた?」
A「うん」
「待ってて」
俺は少しだけAと離れてソファーベットをAのベットにくっつけた。
これなら、振動かけずに隣で寝れる。
「手を繋いで寝よう?」
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作者名:まる | 作成日時:2017年12月22日 15時