愛してるって言えるのは…3 (ページ4)

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臣side

確かに気持ちが通じ合ったのを感じたのに、レオナは俺とキスしようとしなかった。

したくてたまらないのに我慢している、それが伝わってくる。

そして、彼女は泣き出した。

私を見てないってどういう意味？

君が目覚めたあの日から、俺は君のことしか見てないのに？

私じゃないってどういう意味？

俺にとって君は唯一無二の存在なのに？

ふと、君が消えて無くなりそうな気がして、また抱き寄せて、さっきより強く抱きしめた。

「泣かないで…」

「愛してる」

我慢していた言葉が溢れた。

やっと言えた自分が泣いているのに気づいた。

「…勝手なこと言ってるのは分かってる…。レオナの記憶がなくなる前…俺はレオナに恋愛感情を持てなかった。…そのことですごくレオナを傷つけたのに…。記憶が戻ってない今言うこともずるいことだって分かってる…でも、どうしても今伝えたい。…何でかな？今伝えないと、伝えられないまま、お前どっかに行っちゃいそう…。………俺、目覚めてからのレオナを好きになったんだ。……初めて、レオナに恋してる…。」

驚いたようにはっと顔をあげる君。

唇が「私も」と言いかけて閉じてしまう。

ねぇ？君を苦しめてるのは何？