愛してるって言えるのは…3 (ページ24)

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次の京セラドームまで、3週間ほどある。

その間に今回の反省点なんかを踏まえて調整が入る。

移動日だったから、午後から出勤で良かったんだけど、あの世界の柏木はもう出ているはずだ。

一旦寮に戻って、シャワーを浴びてすぐに職場に向かった。

フロアに入ると…奥のガラス張りの柏木ルームで仕事をしている彼が見えた。

「おはようございます」

柏「おはよー。まだゆっくりしてて良かったのに」

「それ言うなら柏木さんもじゃないですか(笑)」

柏「うーん、俺、これ趣味だからな。」

「あははは！」

柏「コーヒー入れてくれる？A。」

「はーい」

………………ん？

今、最後、私のことなんて呼んだ？？

驚いてくるっと振り返ると、目の前に柏木さんが立っていた。

柏「さすがに直属の上司にはHIROさんもいうでしょー」にやりと笑う。

柏「なーんか話し合うなぁって思ってたら、俺らの方がメンバーより歳近いんだもんね」

私の髪を触って指でくるくる回している。

やばい……後ろは棚で身動きできない。

柏「そろそろ、本気出していこうかな？」

キスされそうになった瞬間…

思いっきり腕を引っ張られてそこから抜け出した。

見ると、走って来たのかゼイゼイしちゃってる臣君。

臣「…おまっ……隙ありすぎ…！！」

柏「あーらら。取られちゃった。」

そう言うと、しれーっと仕事に戻っていく。

台風の目だな。この人は。

呆れていると、「ちょっと来い！」って臣君に空いてる部屋まで連れてこられた。