愛してるって言えるのは…3 (ページ16)

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岩side

隣の話しを聞くうちに、メンバー全員の顔色が変わっていった。

臣さんの顔は紙のように白い。

全員、すぐに分かった。

レオナがずっと苦しんでいたことはこれだ。

ずっと俺らに言いたくて、でも言えなかったこと…。

そして、俺らの想いに気づかないようにブレーキをかけていた原因…。

まさかと思っていたことは、現実だった。

HIROさんは信じた。

目が覚めた後の彼女の様子を思い返せば、確かに、記憶喪失と言うよりは、別人だったと思ったほうが自然だと、誰もが思った。

彼女は「A」と名乗った。

臣さんより6つ上。

ご主人と2人の子供がいると話した。

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臣side

遠くで聞こえている感じがした。

全部、全部つじつまが合う。

違和感を感じていたことが、全てすっきりする。

どこかで思っていたこと。

彼女はレオナとは全く違う人。

ただ…

全く想像していなかった真実……

彼女には…愛する家族がいたと言うこと…。